米共和党議員、極右集団メンバーの疑いが浮上

3万8000人以上の会員名簿が漏洩

ここ最近、Distributed Denial of Secretsという情報開示グループがオース・キーパーズのものとみられる記録、メール、チャット履歴など大量の文書を公表した。彼らはオース・キーパーズのメンバーと思しき3万8000人以上の会員名簿のデータベースへのアクセス権をローリングストーン誌に提供した。同様の会員名簿を報じた他のメディア――USAトゥデイ紙、オレゴン州公共放送、情報サイトThe Gothamist――は、軍や警察当局の中から数十人の民兵メンバーを特定した。特定された者の多くはグループとの関わりを認め、中にはすでに退会していると明言した者もいた。情報漏洩の件についてオース・キーパーズに質問を投げたが、返答はなかった。

Distributed Denial of Secretsの共同創立者エマ・ベスト氏の話では、これらのデータはハッカーから提供されたそうだ。Distributed Denial of Secretsはデータダンプをテクニカル分析にかけ、これらの情報が正当であることは「間違いない」と判断した。「要するに、ご想像通りのものが全て揃っていました」と、Distributed Denial of Secretsは言う。「パズルのピースがぴたりとはまりました。データはあまりにも膨大で、実に詳細にわたっていたので、偽造するのは不可能です」

名簿に記載されたオース・キーパーズのメンバーの大多数は個人メールで入会しており、勤務先がすぐに特定できるような詳細は一切ない。ジェンセン議員の記録は他とは明らかに違っていた。記載されていたのは州議会のメールアドレスで、議員の敬称には当時の役職で「フィル・ジェンセン上院議員」と書かれていたのだ(ジェンセン議員は州の上下院どちらにも属していたことがある。現在はラピッドシティの一部を含む第33選挙区の代表下院議員だ)。記録によれば、ジェンセン議員は2014年に年間会員として入会していたようだ。データベースには、現在の入会状況については記載されていない。

オース・キーパーズ会員名簿に名前が記載されていたこと、また同組織との現在の関係についてジェンセン議員に電話およびメールでの取材を申請したが、返答はなかった。

民兵グループの会員名簿に名前が載っていた公職者はジェンセン議員だけではない。極右派でトランプ前大統領の熱烈な支持者であるアリゾナ州のウェンディ・ロジャース州上院議員は、トランプ氏が2020年大統領選挙でアリゾナ州の票を奪われた、という嘘を喧伝した人物だ。リークされたデータベースにはロジャー議員の情報も掲載されているが、本人はグループとの関係をまったく隠すことなく、「我が国と憲法に対する彼らの献身は素晴らしいと思います」とツイートしている。

Translated by Akiko Kato

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