ブリング・ミー・ザ・ホライズンが語る、「フューチャー・エモ」で若い世代と共鳴する理由

ブリング・ミー・ザ・ホライズン(Courtesy of ソニーミュージック・インターナショナル)

2019年リリースの6枚目のアルバム『アモ』で、ロックという枠にとらわれないエクスペリメンタルなアプローチで、最新型のクロスオーバー・ミュージックを打ち出したブリング・ミー・ザ・ホライズン。このバンドはロックという音楽にできることの境界線を超えてまで、時代を映し出す音楽、時代の最先端の音楽をやることにこだわりを持つ稀有な存在だ。そのこだわりは音楽面だけでなく、歌詞のメッセージにも及んでいる。

【動画を見る】新章となるシングル「DiE4u」ミュージックビデオ

2020年に入って、コロナ時代が到来すると、バンドは<ポスト・ヒューマン>というタイトルのEPシリーズを連続リリースするというプランを発表。<ポスト・ヒューマン>の第1弾リリースとなるEP『ポスト・ヒューマン:サバイバル・ホラー』では、コロナ時代にどう前に進んでいくのかをテーマに掲げて、アグレッシヴなロック・ミュージックをフューチャリスティックなアプローチで聴かせるという新たなサウンドを打ち出した。そして、<ポスト・ヒューマン>の第2フェーズの幕開けとなる、待望の第1弾シングル「DiE4u」がリリースされたのだが、この曲では、これまで以上にメロディックでエモーショナルな “フューチャー・エモ” サウンドを聴かせ、歌詞はよりパーソナルなテーマを扱っていて、また新たな進化を見せているのだ。ヴォーカルのオリーことオリヴァー・サイクスに話を聞いた。

ーちょうどイギリス国内6都市を回るツアー、POST HUMAN TOURを終えたばかりですが、ライブの現場に戻った感想は?

オリー:素晴らしかったよ。18カ月も観客入りのライブをできなかったんだ。それが今、こうしてバンドをやることができて、音楽を作ることができて、ライブでパフォーマンスができるわけだから、そのことに対してスゴく感謝の気持ちを持てたんだよ。これが2年前であれば、ごく当たり前のことだと思ってたんだ。もちろん大好きなことではあるんだけど、立ち止まってそれをやれてる幸せを味わうようなことはなかったんだ。最初のショーをやる前は、それこそステージでのサウンドチェックの時からスゴくナーバスだった。実際にショーが始まった時はスゴく感情的になって、いっぱい涙も流してしまったね。特に『ポスト・ヒューマン:サバイバル・ホラー』が、パンデミック以降のこの世界で僕たちがどう生きていくかということをテーマにしていて、みんなが大声で一緒になって歌ってくれて、その瞬間を共有できたわけだから、スゴく感情的にもなったし、感謝の気持ちも湧いてきたんだよね。これが自分にとってどれほど特別なことなのかということを実感できたし、パンデミックによっていかに簡単に僕たちの人生からライブがなくなってしまったのかも思い知らされたし、スゴく安っぽく聞こえるかもしれないんだけれど、このショーが最後になるかもしれないなんていう気持ちにもさせられたんだ。



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