極悪ポルノ男優が法廷でウインク、裁判所に現れた謎の女性と「狩場」の実態

犯行現場は従業員トイレ

被害者はみな大陪審で証言した。ローリングストーン誌が入手した審理記録によれば、毛深い容貌から「はりねずみ」の愛称で呼ばれていたジェレミー被告が、ポップカルチャーの著名人という地位を利用して被害者の警戒を解いた、とみな口を揃えて語った。

ジェレミー被告は2020年6月に逮捕されて以来勾留されているが、彼はウェスト・ハリウッドのRainbow Bar & Grillの従業員トイレを使えるVIP特権を利用して、他の客から離れた場所へ被害者を誘い出し、狭いスペースに閉じ込めた、と数人の女性が語っている。

看護師で5人の子供を持つ匿名女性2番は、2017年に夫とサンセット大通りにある同施設を訪れた。午前2時ごろ、夫を車に残してトイレを借りようと店に戻った時に、ジェレミー被告と遭遇した。女性いわくジェレミー被告は入り口付近で彼女に話しかけ、サインはいるかと「高圧的に」迫ってきたため、彼女はしぶしぶ胸にサインすることに同意した。

「すると彼は私のトップスを少し下げ、ブラを下ろし、胸に口を押し付け始めました」と、8月にこの女性は証言した。

女性は後ずさりし、正面入口からバーに入店しようとしたところ、もうすぐ閉店だから従業員トイレに行くしかない、俺が案内しよう、とジェレミー被告に言われた。

「トイレに入ると、ロンが後からついてきました」と女性は証言した。彼を誘った覚えはないのですぐに警戒した、とも付け加えた。

ジェレミー被告は女性に「セクシー」「キュート」と呼びかけ、女性を外に出そうとしなかった。

「怖くなりました。彼は私よりも身体が大きかったし、入り口をふさいでいたので恐ろしかった」と、女性は証言した。

女性は自分が「母親」で、家で子供が待っていると言おうとしたが、ジェレミー被告は彼女を無理やりトイレに押し倒したという。

ジェレミー被告は彼女の下着を下ろし、彼女の下半身に性器を押し付けた、とその女性は証言した。「シーッ、大丈夫。全部は入れないよ」と、ジェレミー被告は言った。

「彼は私の背中に手を置いたまま、ずっと抑え込んでいました。私は倒れないよう、手すりにしがみついていました」

最終的にジェレミー被告が力を緩めると、彼女はなんとか被告のほうに向き合った。性器はむき出しのままだったと言う。

「彼は私の手を取って、彼の上にのせて『せめて感触を知ってもらわないと』と言いました。それから――手品ができるとかいうようなことを言いました」

「『ロン・ジェレミー、大きくなれ』と言ってごらん」と、被告は女性に指示した。「さあ。言うんだ、『ロン・ジェレミー、大きくなれ』って。ほら、これを見てみろ」

その女性は帰りたいと言ったが、ジェレミー被告は執拗だったそうだ。

「それから彼は『小さくなれ、ロン・ジェレミー』と言いました。まるで緊張が解けたように、小さくなりました」

ロサンゼルス郡検事局のマレーネ・マルティネス検事補は大陪審での最終弁論で、Rainbow Bar & Grillのトイレをジェレミー被告の「狩場」と呼んだ。

Translated by Akiko Kato

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