ロン・ウッドが語るストーンズからの学び、人生の秘訣、がんの恐怖に打ち勝った理由

ロッド・スチュワートやミック・ジャガーから学んだこと

―あなたもキース・リチャーズも、あなたのギターのインタープレイを「ウィーヴィング」(weaving)と形容します。そんなふうに聞こえるように弾く秘訣は何ですか?

ロン:ギブ・アンド・テイクさ。スペースを残すのが不文律で、もう一方がその空間に音を入れるとか、ギターの音で片方の質問に答えるだけなんだ。

―キースにスペースを与えるタイミングはどうやって決めるのですか?

ロン:そうだな。キースにスペースを与えなかったら、彼のギターが俺の頭に乗っかると思う(笑)。



―新作ではバンドのフロントマンですが、フロントマンとして、ロッド・スチュワートやミック・ジャガーから学んだことは何ですか?

ロン:彼らは嘘偽りのないサポートが大好きなんだ。「なあ、お前、今日は最高だったぜ」と言われるのが好きなんだよ。だって、それが彼らの仕事なんだから。ジャガーは「ミック・ジャガー」を、ロッドは「ロッド・スチュワート」をみんなに見せているけど、心の中では自分がちゃんとやっているってことを確認したいわけだ。だって、彼らにとって、自分たちの仕事の価値は本当に大きいから。彼らにとって最優先なのは観客を喜ばすことであり、最善を尽くすこと。ライブでも、アルバムでも、音楽でも、ベストを与えることなんだ。

―フェイセズのヒット曲「Ooh La La」のサビに“若い頃に今の俺が知っていることを知っていたかった”という一節があります。あなたが若い頃に知っていたかったことは何ですか?

ロン:プロモーターが俺を食い物にするってことを知っていたかったな。それこそ「なんてこった。あいつら、スーパーマーケットとか、レストランチェーンとかを始めたのに、俺の手元にゃ週給50ポンドしかない」って感じ。いや、ほんと、「今知っていることをあの頃知っていたかった」系のことだよ、これは。面白いよな。人それぞれ、自分なりの人生があるってことだ。



From Rolling Stone US.

Translated by Miki Nakayama

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