性的虐待で有罪評決のR・ケリー、被害者が会見「有名人だからといって恐れないで」

有名人を糾弾することは容易ではない

ケリーの裁判で証言した5人の被害者のうち3人の弁護を務めたグロリア・オルレッドと共に、ロジャースは報道陣の前に姿を現した。2人は8日午前にロサンゼルスで記者会見を行い、判決後初めて公の場に姿を見せた。彼女たちはビル・コスビーの代理人を務めるアンドリュー・ワイアットを含む一部の人々による「ケリーはハメられた」という主張が事実無根であると訴えた。「R・ケリーはハメられてなどいません。確固たる証拠に基づいて、彼は実刑判決を受けました」。オルレッドはそうコメントしている。

ロジャースは証言台で陪審員たちを前に、2018年の訴訟の際に明かされたケリーによる唾棄すべき暴行について詳細に語った。彼女によると、約1年に及んだ交際の中で、彼は彼女を辱めて自尊心を傷つけ、性行為を強要し、自分を「喜ばせることができなかった」罰として屋内や車内に度々監禁した。また彼は自分のことを「お父さん」と呼ぶよう彼女に強要したり、意図的に性病をうつしたという。

グラミー受賞歴を持つケリーと彼女は、2017年にサン・アントニオで行われた彼のコンサートの場で知り合った。その2カ月後、彼はニューヨークで行われたショーに彼女を呼び寄せる。ロジャースによると、彼は「肉体的苦痛を伴う性行為を強要」し、一方的に撮影した動画を利用して彼女を脅したという。

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彼女が公の場で自身の経験について語ると決めた時、ケリーは彼女の弁護人に脅迫状を送ったとされている。「彼は私を黙らせようとしていました。しかしそういった行動によって、私の決意は一層固くなりました。私が手持ちのカードをすべて出せば、彼は何もできないことはわかっていました」。彼女は記者会見の場でそう語った。「一連の出来事の後、私は精神的にも肉体的にも苦しみました。(中略)有名人を糾弾することは容易ではありません」。そう語ったロジャースは、ケリーの標的にされる若い女の子たちの「注意を喚起する」目的で「行動を起こす」決意をしたという。

現在54歳のケリーは、裁判を監督した連邦裁判官によって5月に懲役を宣告され、10年間を刑務所で過ごすことになる。ロジャースは刑の宣告に立ち会うかどうかは決めていないが、ケリーが「自責の念を示し、説明責任を果たす」ことを望んでいると語った。

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from Rolling Stone US

Translated by Masaaki Yoshida

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