米Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏、内部告発に対し「非論理的だ」と反論

Mark Lennihan/AP

米Facebookの元従業員でプロダクトマネージャーを務めていたフランシス・ホーゲン氏が2021年10月5日、米上院の公聴会に出席し、Facebookの危険性に関する証言を行なった。それに対し同社CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は同日、自身のFacebook上に、ホーゲン氏の証言に反論する内容の長文を投稿し、「強烈な1週間」を過ごしたことを語った。ザッカーバーグ氏の投稿は、ユーザーの安全よりも利益を優先していると指摘されたことについて否定する内容のものだった。

2019年からFacebookのプロダクトマネージャーを務めていたホーゲン氏は公聴会で、議会が同社に対する行動を起こすべきだと訴えた。彼女は先日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に数万ページに及ぶ内部資料をリークし、同社が公共よりも自社の利益を優先していると主張していた。公聴会の冒頭では、同社の製品が「子どもたちにとって有害で、分断を引き起こし、民主主義を弱体化させる」ものだと発言した。

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ホーゲン氏がリークし、議会で議論された情報には、10代の少女を中心とする若者たちが、Instagramを使用したことにより悪影響を受けたという同社による調査があった。この調査によると、同プラットフォームを使用した後、イギリスでは10代の少女の13.5%が自殺願望に近い感情を抱くようになり、17%は摂食障害を悪化させ、さらに32%が自身の身体に対し否定的な感情を抱くようになったと報告されている。

これに対しザッカーバーグ氏は自身の投稿で「この情報には曲解がある。議論の対象となった同社の調査において、孤独、不安、悲しみや摂食障害といった深刻な問題を含む、12件の調査のうち11件において、こうした問題に悩む10代の少女たちはInstagramを使用したことで困難な時を楽に過ごせるようになったと述べている」と反論している。

Translated by Kazuhiro Ouchi

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