煮ル果実が語る、新作ミニアルバムに込めた矛盾や葛藤への肯定

―この7曲はどういう考えでこういうタイトル、曲順になったのでしょうか。

曲タイトルを並べたときに俯瞰して見たときの綺麗さを考えました。じつは、僕も後々気付いたんですけど、「アランダーノ」「アンチドート」「アイロニーナ」って、「ア」から始まる曲が3つあって、これが連続して並んでると見栄えが悪いなって。それで、1曲ずつ空けて並べたんですよ(笑)。

―ああ、本当だ。等間隔で「ア」から始まる曲が並んでますね。自分は深読みして、縦読みすると何かあるんじゃないかと思ってました(笑)。

ごめんなさい、そこまではできなかったです(笑)。ただ、デザイン的にそういうところは気になっちゃって。歌詞を作るときも、「これは漢字にするべきか? カタカナ? ひらがな?」って気になってしまうタイプなんですけど、曲タイトルもそういう感じで、そのせいで曲順もすごく悩みました。

―曲名には、それぞれサブタイトルが付いてますよね。メインタイトルとサブタイトルってどんな関係なんですか。

おまけ要素というか、曲を読み解くキーワードというか。そういうものを集約した熟語です。

―サブタイトルを見て、曲のイメージを膨らませながら聴く人が多いと思います。

そうですね。サブタイトルを見ずに聴くとよくわからないということもあると思うんですけど、これを見て聴いたら、曲の解像度が違うと思うんです。そういうところは僕から用意しないといけないと思っていて。エゴかもしれないですけど、それを感じずに素通りする人がいたらもったいないなと思うし、リスナーは自由に受け取るべきだと思うけど、今回はアルバムとして出す上で、コンセプトのヒントみたいなものは置いておかないとな、と思っていたので、こういうサブタイトルに近いものを付けたんです。

Rolling Stone Japan 編集部

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