神宿・一ノ瀬みかが語る、「音楽の理解」を深めた上でのネクストステージ

昔からのファンとともに

―ジャンルを問わず、熱心なファンって保守的だし、アイドルのファンは特に変化を求めない人が多いように感じるので、みなさんの前進はけっこう思い切った決断だと思います。

それは私たちもすごく考えないといけないことだと思っていて。昔から応援してくださっているファンのみんなは本当に大切なんです。私たちの歴史をすべて知ってくださっているし、辛いことも一緒に乗り越えてきているのですごく大事にしたい。なので、私たちが新しい挑戦をすることで苦しい思いをさせてしまうんじゃないかと思ったこともあったけど、今も残ってくださっているファンがいることも確かで、新しくファンになってくださった方々も含めて神宿のいろんな面を知ってくださっていると思うんです。もちろん、私たちはまだまだたくさん考えないといけないことがあるし、その分できることもたくさんあると思うんです。

―そうですね。

私たちは9月26日にぴあアリーナMMでワンマンをやるんですけど、そのための演出を今みんなで考えていて、昔から応援してくださっているファンのみんなにも楽しんでいただけるように過去の楽曲も織り交ぜられたらいいよねって話し合ったりしています。

―前に進んでいきたいという気持ちとこれまでのファンも大事にしたいという気持ちのバランスのとり方ってすごく難しそうですね。

話し合いをする中で「もっと昔の曲をやったほうがいいんじゃないか」という意見もあるし、「新しい曲ばっかやるほうがいいよ」という意見もあります。2年前に年表をつくったんですよ、神宿が国民的アイドルになるまでの10年分の年表。そのために何をしたらいいんだろうっていろいろ調べたんですけど、やっぱり上手くいかなくて。でも、これは後出しみたいになるんですけど、コロナ禍を経験したからこそ、私は今回のアルバムで自分のソロ曲を入れることができたんじゃないかなと思っていて。みんなに笑顔を届ける、KMYD【K=KAWAII(可愛い!)M=MAX(全力!)Y=YELL(応援!)D=DREAM(夢!)】を届けるって言い続けていると、本当の自分というか、孤独になったときの自分がだんだんわからなくなってくるんです。なので、コロナ禍はそういう自分と向き合ったからこそできる発言や助けられる人が増えるきっかけになったと思うし、それを歌にしたかったので、「Lion」というソロ曲を収録させていただくことになりました。

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