ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高の500曲」

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15位→10位

15位 ザ・ビートルズ「I Want to Hold Your Hand」(1963年)
WRITER(S):John Lennon, Paul McCartney

1963年、ビートルズはある条件を自らに課した。「No.1レコードを出すまで、僕らはアメリカには行かない」。ポール・マッカートニーはそう宣言した。そこで彼とジョン・レノンは、当時マッカートニーの彼女だったジェーン・アッシャーの両親の家に向かい、切実な願いと純真さの中に抑えきれない欲望をにじませた「I Want to Hold Your Hand」を書き上げた(後にレノンはその時の様子を「1対1で向き合い、火花を散らすかのようだった」と語っている)。2人のコラボレーションから生まれた圧倒的なエネルギーは、バンドのパフォーマンスにも表れた。クリスマスの翌日にアメリカで急遽リリースされた「I Want to Hold Your Hand」は、1964年2月1日に全米No.1に輝く。3週間におよぶレジデント公演のためパリに滞在していたバンドは、その知らせを聞いて一晩中祝杯をあげた。



14位 ザ・キンクス「Waterloo Sunset」(1967年)
WRITER(S):Ray Davies

キンクスがブリティッシュ・インベイジョンの波に乗って収めた成功の勢いが衰え始めていた当時、レイ・デイヴィスに求められていたのはヒット曲を出すことだった。しかし彼が書き上げたのは、陰気なロンドンの駅で落ち合うカップルを自宅の窓から眺めている孤独な男を描く、デリケートなギターバラード「Waterloo Sunset」だった。極めてパーソナルな内容だった同曲の歌詞を、レイはヴォーカルパートのレコーディング当日までメンバーの誰にも明かしていなかった。「誰にも読ませることのない日記の一部みたいなものだった」。彼はそう語ったが、結果的にそれはバンド史上最も愛される曲となる。当時のウォータールー駅がどれほど寂れていたか、リスナーは知る由もないだろう。「Waterloo Sunset」は、ありふれた風景の中に美しさを見出すデイヴィスの真骨頂だ。



13位 ザ・ローリング・ストーンズ「Gimme Shelter」(1969年)
WRITER(S):Mick Jagger, Keith Richards

キース・リチャーズが20分で書き上げたこの曲で、ストーンズは60年代末に起きた悲劇の傷跡を描いた。チャック・ベリーのお気に入りの1本をモデルにしたエレクトリック・アコースティックギターが刻むイントロは、畏怖の念をはっきりと想起させる。シンガーのメリー・クレイトンは「レイプや殺人は日常茶飯事」という、荒廃した世界に対する魂の叫びを響かせる。同曲が発表されたのは、オルタモント・フリー・コンサートの場でメレディス・ハンターが殺された直後だった。「言わば、あれはこの世の終わりについて歌った曲だ」。ミック・ジャガーは1995年にそう語っている。「世界の終末のことさ」。リチャーズによると、同曲の最後のテイクの最中にそのギターは崩壊したという。「まるで計算されていたかのようにね」



12位 スティーヴィー・ワンダー「Superstition」(1972年)
WRITER(S):Stevie Wonder

スティーヴィー・ワンダーは1972年の夏にローリング・ストーンズの前座を務めた際に、ファン層の拡大を狙ってこのハードなファンクを初めてプレイした。かつて神童と呼ばれ、当時22歳になっていた彼は自らドラムを叩きつつ、他のパートを口ずさみながら曲のイメージを固めていったという。ワンダーは当初その曲をジェフ・ベックにレコーディングさせるつもりだったが、ベリー・ゴーディ(モータウンの創業者)がそれを許さなかった。『Talking Book』からの1stシングルとしてリリースされた同曲は、ワンダーにとって約10年ぶりのNo.1ヒットとなる。「多くの人々、特に黒人の仲間たちが迷信に人生を左右されてしまっている」。ワンダーはそう語った。「それっておかしなことだよ。何よりひどいのは、それを信じれば信じるほど、自分の身に悪いことが起きるってことだ」



11位 ザ・ビーチ・ボーイズ「God Only Knows」(1966年)
WRITER(S):Brian Wilson, Tony Asher


「すごくエモーショナルで、聴くたびに涙が出そうになる」。ポール・マッカートニーは『Pet Sounds』に収録されたこのバラードについてそう語っている。ロンドンで行われたパーティ会場で『Pet Sounds』を初めて聴いた夜、「God Only Knows」にインスパイアされたマッカートニーとジョン・レノンは「Here, There and Everywhere」を書き上げた。カール・ウィルソンはリードヴォーカルの出来には満足しつつも、同曲の夢見心地なムードを生み出しているのはホーンセクションやスレイベル、ストリングス、そしてアコーディオンを用いたアレンジだと強調している。スピリチュアリティに魅了されていたブライアン・ウィルソンによると、スタジオで祈祷会を行っていた時に同曲のアイデアが浮かんだという。彼は『Pet Sounds』のレコーディングについて、「宗教的な儀式のつもりだった」と語っている。唯一誤算だったのは、同曲が「God」という言葉に抵抗を覚えた一部のラジオ番組のプログラマーから敬遠されたことだ。


Translated by Masaaki Yoshida

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