伊津創汰が語る、新しいシンガーソングライター像の探求

─僕が聴いて思い出したのは、フォークやニューミュージックと呼ばれていた1970年代の音楽でした。アコースティックな音で、きれいなメロディで叙情的な歌詞を歌う。そういうタイプの曲が、子どもどころか孫の世代の伊津さんから出てきたのが面白いなと。

ありがとうございます。自覚はないですけど(笑)。

─アレンジ的にはバンドサウンドですよね。だんだんと音数が増えていく。

Good Bye Aprilの倉品翔さんと、原生真さんという新潟のキーボーディストの方にアレンジをお願いして、お二方と相談しながら進めていました。僕がデモを作るときにリズムをとるために携帯のアプリで鳴らしたコンガみたいな音がそのまま入ってるんですよ。「ちょっとふざけました」って送ったら「採用しました!」って返ってきて(笑)。ノスタルジックなキーボードの音色の裏に、民謡っぽいリズムの音が鳴っているのが面白いかもと思ったんです。

─弾き語りだけで成立する曲だと思いますが、そうするときっともう少ししんみりしそうなので、ファニーな音を入れたことで印象がライトになりましたね。

倉品さんと原さんには意図があったかもしれないですね。僕としては、単純に今までやってなかった組み合わせとか面白いと思ったアイディアを提案して「違うな」って部分は引いて……みたいに、話し合いながらアレンジを組んでいくという作業を初めてやってみた、というところです。倉品さんには普通に先輩として「こんな曲作ってるんですけど」「だったらこういうキーボードの音色が合うんじゃない?」みたいに相談をしてたんです。その流れでアレンジをお願いしたんですけど、「ノスタルジックな音色で」という大まかなサウンドイメージは最初に話した段階でできてました。

Rolling Stone Japan 編集部

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