松本隆の作品に通底しているもの、トリビュートアルバムを本人と振り返る



田家:難しい曲だねえと仰いましたが、細野さんの曲に松本さんの詞がついた時のそれぞれの融合、新しいものを生み出すのはどこに原因があるんでしょうね。

松本:最初に僕が細野さんに電話して、原宿で会いましょうかと。

田家:最初は松本さんが細野さんにベースを弾いてくれませんか? と言ったんですもんね。

松本:そこからはじまったんだよね。彼はずっと後悔してるけど(笑)。あの時松本に引っかからなければって。

田家:細野さんの曲と松本さんの詞は、他の曲とは違うオーラみたいなものがありますね。

松本:いつも特Aクラスだよね。

田家:でも最初はイモ欽トリオだったわけでしょう? 「ハイスクールララバイ」で。

松本:あぁ、あの時は、僕が作詞家になってある種成功して。YMOで細野さんらも成功した時だったからね、それでまた付き合えるかなあって思ったわけで。そろそろやってくれそうってフォー・ライフの後藤さんに言ったら、後藤さんが頼んでくれて、やるって言ってるって。ほんとかなあ? と思いながらやったら、いきなりミリオン売れちゃったんだよね。だから、松本・細野は強いよね。

田家:そこから始まって、この1984年に「風の谷のナウシカ」が発表された。3年しか経ってないんだというのが二人の関係の濃密さを物語っていないだろうかと。アルバム9曲目の「風の谷のナウシカ」、原曲の安田成美さんでお聞きいただきました。

Rolling Stone Japan 編集部

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