The Birthdayチバユウスケが語る、現実をひっくり返す想像力

ーいや、わかります。指をパチンとやってロウソクに火がつくのがいいですよね。その程度のことだけど、それってすごいって話じゃないですか。別にビルが爆発するわけじゃないし。

それ怖いね。

ーでも普通は指パチンで火なんてつかないはずですから。

そうなのよ。絶対あいつさ、嘘ついてんだよ。

ーそこですか(笑)? しかも手品は仕掛けがありますからね。

アハハハ。あれ俺もやりたいなと思って。飲み屋でモテるんじゃねーかなと思って。

ー下心。そんなことできなくたってモテるでしょ!

アハハハハ。でもその手品師に“見てて”って言われて、パチンってやってついたんだよね。不思議だね。

ーリアルに言えば仕掛けがあるわけですが、それを明かしちゃったら魔法が解けちゃいますから。

魔法ね。魔法はでも大事だよね。

ーロックンロールだって魔法みたいなもんじゃないですか。

俺もそう思います。

ー信じるか、信じないかみたいなところがあるじゃないですか。

そこはちょっと違うかな。結構ロックンロールって現実的だと思うけどね。今はそうでもないのかな。今俺がこうだ!っていうのがロックンロールだったような気もする。言葉にしたらね。例えば、ピストルズが出てきた時に“ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン”とか言ったりとか。なんかやりきれない感情を言ったのが形になってるようなとこもあるわけじゃん。それを俺は聴いてきちゃったもんで。でもそれを今言っても、若い子には響かないだろうけどな(笑)。

Rolling Stone Japan 編集部

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