亀田誠治が語る松本隆トリビュートアルバム「全亀田を投入した」

田家:GLIM SPANKYも亀田さんが手掛けられてきたアーティストの中の1組。2007年結成、2014年デビュー。メンバーは1991年生まれの松尾レミさんと1990年生まれの亀本寛貴さん。驚いたんですが、彼らはデビュー前に亀田さんのウェブの亀田大学の亀田サークルというところにデモテープを送ってきていたと改めて知りました。

亀田:その時から僕は知っていて、これはすごいぞと思って子亀祭という僕が主催のライブイベントに彼らを呼んで。なので、デビュー前から僕はレミちゃんと亀ちゃんを知ってるんです。

田家:その当時から70年代に拘って音楽をやっている感じがありましたか?

亀田:はい。そのまんまですね。60、70年代のことしか知らんのかいというような。でも面白いのは、自分たちが表現するときは70年代の色に染めていくんですけど、意外と色々な音楽を聴いている面もあったりして。新しい世代ならではの、自分で自分の好きな音楽を追求していく、自分たちらしさが出せれば十分だという覚悟が今の20代のアーティストの強さですね

田家:彼らと一緒にはっぴいえんどの「はいからはくち」をやったことがあるんですよね?

亀田:大阪のフェスティバルホールかな? それこそFM COCOLOさん達と一緒にやった「森亀橋」というイベントがありまして、MANNISH BOYS(斉藤和義/中村達也)とGLIM SPANKYと一緒に「はいからはくち」をカバーして。「はいからはくち」をやりたいって言ったのは、レミちゃんなんですよ。

田家:うそ(笑)。

亀田:なんで知ってんの? っていう(笑)。「小さい時から家で聞いてましたし『はいからはくち』を斉藤和義さんとできたら最高に嬉しいです」という流れもあって。それで今回松本隆トリビュートアルバムに、リアルタイムじゃないにせよ、はっぴいえんどを原体験のように知っているGLIM SPANKYにぜひ参加してもらいたいなと思っていたんですよね。

田家:そのストーリーはほとんどどなたもご存知ないでしょうね。このアルバムを聴く人には、そのことも頭におきながら彼女達の演奏を聴いてほしいと思いました。松本隆トリビュートアルバム『風街に連れてって!』の7曲目、GLIM SPANKYで「スローなブギにしてくれ(I want you) 」。

Rolling Stone Japan 編集部

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