亀田誠治が語る松本隆トリビュートアルバム「全亀田を投入した」



田家:FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」、松本隆トリビュートアルバムPart2
7月14日発売の松本隆トリビュートアルバム『風街に連れてって!』のご紹介。先週と今週のゲストはプロデューサーの亀田誠治さん。今流れているのは、この番組の後テーマ曲、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。

いやあ、勉強になりましたね。こういう番組や、音楽のことを書いたり喋ったりするのは、音源を聴いただけでは気がつかないことや違うものの見方、曲の発見を提供できればなと思いながらやってます。先週と今週の亀田さんの話は、今回のアルバムがどういうアルバムなのか、プロデューサーにとってどんな一枚なのか、ここまで詳しく丁寧に優しく、そして力を入れて語られるとは実は予想してなかったです。全亀田を投入したとまで仰っていましたからね。

こういうトリビュートアルバムの人選は、皆の目を引くようなものであれば、それなりに形にはなってしまうものだと思うんですね。でも今回のアルバムは、そういう奇をてらったところが全くなくて、原曲に依存するでもなく、過剰にいじるでもなく、その曲がどういう曲なのかリスペクトを込めながら、今の時代にどう蘇らせるか。すべての知識、技術、情熱を注ぎ込んだものなんだなということが伝わってきました。亀田さんがなぜこれほど色々な方に慕われて、プロデューサーとしてやっていらっしゃるのか、よく分かった気がしました。感心してばかりですけど、そういうアルバムなんです。所謂トリビュートアルバムと括ってはいけないほどの、質と物語と情熱がこもっているアルバムです。言葉が足りないなと思いながら喋っていますけど、いやあ、いいアルバムです。そして、素晴らしいプロデューサーでした。


スタジオの様子(左から亀田誠治、田家秀樹)



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

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