TOMORROW X TOGETHERロングインタビュー完全翻訳「僕たちの音楽でしか語れない物語を伝えたい」

TOMORROW X TOGETHER photographed for Rolling Stone India by Ahn Yeonhoo. Art Director: Tanvi Shah, Visual Creative: Lee Hyunju, Rakta, Stylist: Kim Gyunam, Hair: Kwak Minkyoung, Makeup: Han Areum

青春時代の悩みを癒す芸術性を携え、人気急上昇の韓国の5人組が新世代の代弁者になった理由とは? ローリングストーン誌インドの電子版の表紙を飾った、ロングインタビューを完全翻訳でお届けする。

2020年、私はインド生まれで現在50代後半の父が、20代になるかならないかという韓国のボーイバンドTOMORROW X TOGETHERに出会った瞬間を目にした。父はある日私のSpotifyプレイリストで彼らの曲を耳にし、たちまち魅了され、おすすめの曲やミュージックビデオのリンクを訊いてきた。その当時は間違いなく父にとって人生で辛い時期だったが、どういうわけか父は彼らの軽快なサウンドに喜びを、彼らのメッセージに安らぎを見出した。もっとも、決して歌詞をすべて理解していたわけではなかったが。私はこの話を、2021年のインタビューでTXTの5人のメンバーに聞かせた。彼らはこれを聞いて感激した。

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「僕たちが取り上げてきたテーマは、年齢に関係なく、今の時代を生きる大勢の人々にぴったり当てはまります」と言うのは、5人組のリーダーでボーカルのSOOBINだ。「とくに大勢の10代の子たちや若者には、僕たちの音楽を聴くと共感できると言ってくれる人が多いです。僕たちにとっても、そういう話を聞くとすごく嬉しいですね。世界中の人たちが僕たちの曲に共鳴してくれてものすごく嬉しいですし、感謝しています。これからも皆さんを感動させ、皆さんの気持ちや考えを反映した音楽を作っていきたいです」。


ローリングストーン誌インド版 2021年6月号のデジタル版の表紙に登場したTOMORROW X TOGETHER(Photo by Ahn Yeonhoo)

SOOBIN、YEONJUN、TAEHYUN、BEOMGYU、HUENINGKAIが2019年にTOMORROW X TOGETHERとしてデビューした当時、彼らは株式会社HYBEのレーベルBig Hit Music(当時はBig Hit Entertainment)が世界的メガスターBTSの次に送り出す、最初の後継アーティストだった。兄貴分のBTSが世界中で大成功を収めたのをうけ、次のグループは何を仕掛けてくるのか、という期待が高まり、TXTのサウンドや彼らが発信するメッセージをめぐって様々な憶測が飛んだ。今年初めに行われたローリングストーン誌インド版とのインタビューでHYBEグローバルCEOのレンゾ・ユン氏は、BTSの後を継ぐのがいかに大変かはレーベル側も承知していて、メンバーを型にはめるのではなく、アーティストとしてメンバーの人柄を重視したことがTOMORROW X TOGETHERの成功のカギだった、と語っている。「TOMORROW X TOGETHERのデビューの準備期間で、我々はBTSに影響されないよう努めました」とユン氏は説明した。「実際、BTSとは違うグループにしようとはっきり決めていました。TOMORROW X TOGETHER独自の音楽性や、メンバー1人1人の嗜好、仲間意識などを重視したんです」。

Translated by Akiko Kato

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