Panorama Panama Townが語る、音数に頼らないシンプルな楽曲への探究心

ータノさんはアルバムの制作に関していかがでしたか?

タノ:岩渕と浪越も言っていたように、今日本でやって新しくておもしろいことをまず考えています。所謂、Aメロ、Bメロ、サビという構成の曲も、コード進行をループさせて、耐えて耐えて、最後に解放するという作り方。今までは曲の熱を高く上げることだけを重視した作り方が多かったんです。解放する部分以外のテンションをいかに下げるか。上がった時の幅が大きくなる感覚で今はやっています。ベースの弾き方はシンプルなものになって、ひたすらタイトに耐え続けるラインが多いですね。ちょうどアルバム全体の曲のデモも揃ってきたので、今はベースの音をどういうふうに置けばいいか毎日試しています。今はちょっと悩んでいるんですけど、もう少しで自分なりのベースラインが見えてきそうです。なので、ベースのサウンド面を見ると、あまりニッチなものにはならない気がします。

ーある意味で今までのファンの意表をついているところもありますか?

タノ:そうですね。「意表をついてやるぞ」という感じで作ってないですけど、そう思うかもしれない(笑)。

浪越:今までもニッチな曲から入ってくれたお客さんがいるんですけど、ライブでニッチな曲をどんどんやっていると、そっちの方がかっこいいみたいな思想になっていくお客さんが多いんです。それがすごくおもしろくて。今、僕たちの音楽を聴いてくれている人は、SNSを見ていると、「もっと尖ったものをやれよ」とか、そういう感想を持っているお客さんが多くておもしろい。

岩渕:Panorama Panama Townには普通のことをやってほしくないと思っているお客さんが多い気がしていて。そういう人たちが今の自分たちのモードにシンパシーを覚えてくれてることも多いです。

タノ:ここ1年ぐらいライブでも今までやっていた曲を、かなり攻めたアレンジでやっているんです。ライブに来てくれた人にも、今の自分らはこういう音でやりたいという掲示にもなっています。

ーある意味、新しくバンドをブランディングする時期なんですね。

岩渕:メンバーの脱退や僕の声帯ポリープだったり、バンドとしていろいろなことがあったので、その中でやりたいことをやった4曲をEP『Rolling』にしたんですけど。次もこれから自分たちがやっていきたいものをちゃんと掲示できるようなアルバムにしたいなと思っています。



<リリース情報>



Panorama Panama Town
配信シングル『Strange Days』

現在配信中

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