DYGLが語るポップに突き抜けた新境地、Ykiki Beatから再発見したこと

ー今回のアルバム『A Daze In A Haze』はどんな流れで制作されたんですか?

秋山:一昨年に2ndアルバムをジェットコースターみたいな勢いで制作していた当時は今後どういう活動をしたいのか各々が分かってない面もあって。DYGLをやるにあたって、誰がどうリードして、どういうサウンドを鳴らすバンドになるのか混乱していましたね。なので、2ndアルバムの制作と、それに伴う長いツアーの終わった後は、、それぞれが一旦風通しよく生活をしながら、幾何学模様みたいにそれぞれの拠点はありつつ制作やツアーなど決めたタイミングで集まるのを試してみようって話は元々あったんです。

ー一旦リフレッシュする必要もあったと。

秋山:それで、結局コロナがきたので予定とは違う形でそれぞれ生活をしていたのですが、何か作りたい気持ちもあったので3rdアルバムを作ってみようという話になって。今までのDYGLの青写真を一旦置いて、それぞれが鳴らして、聴いて気持ちのいい音楽を共有したり、自分たちの中でミックスしてアルバムを作れたらいいんじゃないか? と。今まではやらなかったようなコード進行とかフレーズ感を試したり、今まで以上に自分たちのバンド像やルールを少しずつ解いていったんです。これまではある程度デモを作りこんでから持ってきた曲が多かったんですけど、今回はもっと早い段階でメンバーにシェアしたり、逆に誰かが持ってきたものを俺が広げ直したりと、制作のプロセスにもバラエティが出てきて。制約の1つでもあったジャンル感とか音のムード、UKのポスト・パンクリバイバル的な音だけじゃない、色々な要素を試しましたね。


DYGL(photo by Masako Hirano

下中:1stは基本的に秋山がソングライティングして皆で演奏する。2ndは各々の個性を出そうという意識はあったんですけど、その中でも制約は必要だからテーマを決めてやったんです。でも、そのやり方が本当に制約になっちゃった意識があって。1つのものを作る時に、多くの人が関わると進めるのが難しくなるじゃないですか。そういう物作りの進め方が今作で4人ともすごく進歩したのかなと思ってます。それをバンドの視点から言うと、オルタナ的なものを作ったみたいな言い方にもなるのかなと。

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE