ASKAが語る、CHAGE and ASKAのハーモニーの秘密

今からまたラブソングが増えるのかなっていう気がしてます

―なるほど。それにしても覚えやすいメロに“笑って歩こうよ”っていうシンプルな言葉が乗って、すごいメッセージになっているのも驚きです。

ちょうどこのタイミングで出した意味があって。実はこの曲、ちょっと前に作った曲だったんですけど、今出すことになったこの曲の運命があると思うんです。このご時世のなか、普通であれば皆んな笑っているようなシーンでも、笑っちゃいけないムードがあったりしますよね。一つの視点に目を向けると決して笑い事じゃない。過去にこんな時代ってありました?って感じです。僕らが知らない時代にはあったでしょうけど、少なくとも僕らが生きて来た中では、こんな時代はなかったですよ。赤ちゃんが世に誕生した時に、最初にやることって、泣くことと笑うことでしょ。この二つしかないわけです。あと寝ることぐらい。でもそんな中でも、やっぱり笑うことって伝染するんです。泣くっていうのは何かしら理由があるけど、その理由は分からないですよ。でも笑うってことに理由はないですから。笑顔に理由はない。だから笑うっていうことを今書いてみたんです。

―カップリング曲の「プラネタリウム」は書き下ろしですか?

これもちょっと前の曲です。ストックしてる新曲が50曲あってまだまだ発表してない曲がいっぱいあるんです。これも、アルバムに入れようかどうしようか迷ったんですが、今回のシングルの2曲、似てるなって思われるでしょうけど、割とこの辺のポップス性っていうのは、僕の音楽の中で好みだと思ってくれる人が多いんじゃないかなと思って。ただ、普段の僕なら「笑って歩こうよ」が1曲だったら、もう1曲は全然違うどマイナーのロックを持ってくるのがASKAっぽいと思われがちなんですけど、「プラネタリウム」はありかなと思って。



―「笑って歩こうよ」は“笑って歩こうよ”がまさに伝えたいところだとおっしゃってましたが「プラネタリウム」で伝えたいメッセージは?

僕はラブソングに関してこんなことを言ってきたんです。10代のラブソングは綺麗だと。20代のラブソングもすごく綺麗だと。30代になるとラブソングはちょっと意味を持ち始める。30代って、秘めた恋愛が加わってくる。40代になるとラブソングを歌うことに少し無理が出てくる。50代になってニコニコとラブソングを歌ってるってちょっとキモい。60代になると、還暦とはよく言ったもので、本当にリセットできるので、60代が若い時の感覚で歌うことになんか無理がないんですよね。すごく自然に歌えるんです。だから、それの表れが少しずつ始まってきたかなっていうのがこの曲です。そして、今からまたラブソングが増えるのかなっていう気がしてますね。

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