5位 ドクター・ドレー&スヌープ・ドッグ「Nuthin’ but a ’G’ Thang」(1992年)

既にキャリアを積み重ねてきた元N.W.A.のプロデューサーが、新顔を連れてさらに強力になってカムバックした。ベースラインは、“リアル・ディール”・ホリフィールドよりもリアルで、彼らのグルーヴに合わせて多くの車が上下に跳ねた。



4位 ビキニ・キル「Rebel Girl」(1993年)

過激なシンガー、キャスリーン・ハンナ率いる3人のライオット・ガールと、オマケ的な存在の男性ギタリストがジョーン・ジェットとスタジオ入りし、伝統的なパンクロックの過激さを踏襲する7インチ・シングルを作り出した。「Rebel Girl」は、どこにでもいそうだが革命的な志を持つ女の子のアンセムとなった。政治力や感情的な影響力を持つロックンロールとは、何と風変わりな音楽だろう。



3位 ノトーリアス・B.I.G. feat. メイス&パフ・ダディ「Mo Money Mo Problems」(1997年)

今は亡き偉大なるノトーリアス・B.I.G.には、ほとんどのラッパーがキャリアの全てをかけても叶わないような魂と信念があった。彼にとっては、歌い出す前の咳払いのようなものだったろう。図らずも彼の追悼作品のひとつとなった本作は、彼の死後にナンバー1となったが、まるでまだ彼が生きているかのようだった。どうしても聞いてみたい質問がある。「メイスは、小型飛行船に自分の名前が書かれているのを既に見ただろうか?」



2位 ブラックストリート「No Diggity」(1996年)

米国の音楽業界での成功を夢見る男たち。ハーレムからヴァージニアへと移ったビートマスターのテディ・ライリーがドゥーワップをベースにしたグルーヴをミックスし、ドクター・ドレーが伝統的なR&Bのハーモニーやピアノのフレーズを加え、ビル・ウィザースのブルーズギターをサンプリングした。今の我々は、曲に描かれた未来を生きている。なお一層幸運なことだ。



1位 ニルヴァーナ「Smells Like Teen Spirit」(1991年)

世界を吹き飛ばした曲。4つの単純なコードとシンプルなギターソロにむき出しの感情を込めて音楽として成立させ、従来の音楽のルールを全て破った曲。未来に真正面から蹴りを入れた曲。予定調和の政治で我慢している状況を打ち砕いた曲。この曲はカート・コバーンからオーディエンスに対するチャレンジでもあった。そして年月が経った今もなお、チャレンジは続いている。

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From Rolling Stone US.

Translated by Smokva Tokyo

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