ーSUGA、RM、J-HOPEの3人は、二重や三重の意味を持つ言葉を使ったり言葉で遊んだりするのが得意ですね。でも、こうした言語的な要素が韓国語を話さないリスナーには届かない場合もあります。すべてが訳せるわけではありませんから。海外のファンに伝わらないかもしれないことがあるという状況に対して、苛立ちは感じますか?もちろん、子どもの頃はアメリカのヒップホップやポップスを聴いていましたが、
僕はそこまで英語が得意ではありません。ですから、もとの歌詞と翻訳されたものを読んでいました。当然ながら、英語を母国語として話す人たちが主なライン、ヴァース、パンチラインととらえるかもしれない部分は、
僕にはよくわかりません。というのも、言葉が複雑すぎるからです。でもこれは、言葉という壁の避けて通れない要素だと思います。だからこそ、両方の言語や文化、あるいは他の言語を話す人々にもわかるハッピーな媒体のようなものを見つけることが大切だと思います。それと、たくさん英語を勉強しているおかげで、だんだん英語に慣れてきました。韓国語と英語を母国語とする人たちの両方が理解できる歌詞が書ければ最高ですよね。でも何度も言うように、これは
僕自身が経験していることでもあります。
ーご両親は、あなたがラップすることに反対だったそうですね。歌詞が書かれた紙を破られたこともあるとか。これらがあなたに与えた影響は?両親はラップを理解することができませんでした。
僕とは別の世代の人たちですし、ラップなんて聴いたこともありませんから。ラップは、彼らが子どもの頃から聴いてきた音楽ではありませんでした。ですから、反対したのは当然だと思います。それにもちろん、ミュージシャンはかなり不安定な職業ですよね。なので、
僕がしていたことに両親が反対したのもわかるんです。でも両親の反対があったからこそ、もっと努力して自分の実力を証明したいというモチベーションが湧いてきたと思います。僕にもできるんだ、ということを両親に見せたかったんです。そのおかげで、もっともっと頑張らないと、というモチベーションに駆られたと思います。
ーBTSがこれほどの偉業を達成してもハングリー精神を保ち続ける秘訣は?僕は、人は変わるものだと思う一方で、変わらなければいけないとも思っています。こうした情熱を維持するのはとても大事だと思います。
僕たちは、実際にハングリーだった頃から自分たちでルーティンを決めて、人として成長してもそれを守りつづけてきました。いまでも、ハングリーだった頃の自分たちを手本にすることができると思います。だからこそ、あの頃の仕事に対する信念を維持して、いまもハングリーでいられるんです。たとえ
僕たちが変わって人として成長しても。いまの
僕たちは、ハングリーというよりは、より“hangry”(訳注:hungryとangryを掛け合わせた造語)なのかもしれません! お腹が空きすぎてイライラしているんです(笑)。
From Rolling Stone Japan US.
【BTSメンバー個別インタビュー】
▼J-HOPEが語る、BTSで成長することとソロ活動の意味
▼JIMINが語る完璧主義とダンスに捧げる情熱、ARMYへの愛と感謝、BTSの未来
▼JINが語る、歌手としての義務と使命、BTS「Spring Day」に込めた想い
▼JUNG KOOKが語るBTS「Dynamite」制作背景、ARMYへの想い、アリアナからの学び
▼RMが語るK-POPの定義、BTSと自分自身のアイデンティティ
Rolling Stone Japan vol.15発行:CCCミュージックラボ株式会社発売:カルチュア・エンタテインメント株式会社発売日:2021年6月25日価格:1100円(税込)
photographed in Seoul on April 6th, 2021.Photograph by Hong Jang Hyun for Rolling Stone. Fashion direction by Alex Badia. Hair by Han Som, Mujin Choi, Lim Lee young, Lee Da Eun. Grooming by Kim Da Reum, Seo Yuri, Kim Seon Min. Styling by Kyungmin Kim, Lee Ha Jeong, Kim Hyesoo, Hong Sil, Seo Hee Ji, Kim Hyunjeong. V’s jacket; Suga’s T-shirt; Jin’s top and necklace; Jungkook’s coat; RM’s jacket and necklace; Jimin and J-Hope’s shirts and jackets by Louis Vuitton.
>>関連記事:Rolling Stone Japan BTS号インタビューノーカット翻訳掲載