UAと浅井健一が語る、AJICOが歌う「新世界の夜明け」

AJICO:左から浅井健一(Gt, Vo)、UA(Vo)

AJICO、まさかの再始動である。活動休止から実に20年ぶり。それぞれに忙しい4人だ。誰に再始動が予想できただろうか。

AJICOはUA(Vo)、ベンジーこと浅井健一(Gt, Vo)、TOKIE(Ba)、椎野恭一(Dr)からなる4人組ロックバンド。UAが1999年にリリースしたアルバム『turbo』に浅井が「ストロベリータイム」「午後」の2曲を提供、およびレコーディングに参加したことをきっかけに浅井がバンド結成を持ちかけ、2000年8月、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2000 in EZO出演を機に本格始動。浅井はBLANKEY JET CITY解散直後だった。その後、精力的にライブを行いつつ、アルバム『深緑』をはじめ、3枚のシングルとライブ・アルバム『AJICO SHOW』を残して、01年3月20日の赤坂BLITZ公演を最後に活動休止。

それぞれの個性がぶつかり合うことを思えば、結成からあまりにも濃い時間を駆け抜けるように過ごした1年間は、むしろ奇跡だったと誰もが考えていたんじゃないか。

それから20年、2度目の奇跡が突然起きたわけだが、奇跡という言葉が大袈裟さに聞こえるなら、ぜひAJICOが5月26日にリリースしたEP『接続』を聴いていただきたい。

原色をイメージさせるファンク・サウンドが強烈なインパクトで迫る1曲目の「地平線 Ma」をはじめ、ノスタルジーが入り込む隙が1ミリもない『接続』の4曲が物語るのは、AJICOの世界に新たな地平を切り拓こうという4人の意志だ。その濃密さを思えば、4曲というのも頷ける。

そんなAJICOは5月29日の名古屋公演から「Tour 接続」をスタート。今のところ、FUJI ROCK FESITIVAL出演も含め、8月の終わりまでライブが決まっているが、その後の予定は白紙だという。果たして、今回もAJICOは駆け抜けていってしまうのだろうか。

大いに気になるところだが、ツアーの2公演目が終わったタイミングでインタビューが実現。『接続』の制作をエネルギッシュにけん引したUAと彼女のビジョンをがしっと受け止めた浅井の言葉をお届けする。



―ステージではレコーディングやリハーサルとはまた違う4人のケミストリーを感じていると思うのですが、『接続』の4曲に対するお客さんの反応はいかがですか?

浅井:反応はすごくいいよ。

UA:みんな、聴きこんできてくれてるってわかるよね。これまでやっていた曲は、ライブ音源(『AJICO SHOW』)もあるし、みんな、それなりにライブの音もわかっているから、「あ、来た!来た!来た!」ってノリになるんだけど、新曲はやっぱりライブで聴くのは完全に初めてなわけじゃない? だから、「うわー!」ってお客さんの中で、いきなり温度が上がる感じがありますね。



浅井:新曲ももちろんだけど、その他の曲もね。全曲、いい感じがしているよ。20年前はね、俺たちもそんなに考えてなかったから、中には拍手が本当に少ない曲もあってさ(笑)。でも、今回は全曲、お客さんの反応がめちゃくちゃいいからうれしいね。

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