甲斐バンドの70年代・80年代 新しい時代を切り開いた軌跡

甲斐バンドのデビュー45周年のライブベストアルバム『サーカス&サーカス2019』


今月2021年6月の特集は、甲斐バンド。1974年のデビューで、1986年に解散公演としては史上最大だった武道館5日間公演で解散しました。あの解散公演から35年ということで、改めて軌跡を辿ってみようと思いました。1970年代のはっぴいえんどから、1980年代のBOØWYに至る過程での最重要というのも今回の一つの大きなテーマになっているのですが、はっぴいえんどとBOØWYという二つのバンドを挙げることでより分かりやすくなるかな、という一つの例えみたいなものなので、厳密にどこが違うのかという議論をしようとするのではありません。まだロックバンド不遇の時代に、不退転の活動を続けたロックバンド・甲斐バンド。栄光の十二年間、十二年戦争を辿ってみようという一ヶ月です。

1977年から1979年にかけて、彼らを取り巻く状況は激変しました。作風も変わりましたが、これは彼らだけでなかった。1970年代をどう終えるかというのは、当時のミュージシャン誰もが必死に追い求めていたテーマで、最後に鞭を入れている場面です。先週のテーマは、福岡から上京して東京と色々な形で格闘していた、ということでした。今週は先週にはなかった官能的な艶、妖しさのようなものが加わってくる時期です。少年性に男の魅力が備わってくる。バンドの充実、骨太なバンドロックバンドとしての新しい扉が開いてきます。何よりもヒット曲の誕生で、ライブの動員も飛躍的に増えてきました。時代の先端に躍り出た瞬間がありました。その1970年代の終わりの象徴が、1979年12月の初めての日本武道館2日間公演です。その中からお聞きいただきます。1977年のアルバム『この夜にさよなら』の中から「きんぽうげ」。



この曲は作詞が長岡和弘さんで、作曲がドラムの松藤英男さんと甲斐よしひろさんですね。1979年12月の初めての日本武道館2日間公演のライブバージョンからお送りしました。この武道館2日間公演が最初で、解散まで複数回公演を続けました。この曲が収録されている1980年3月に出たライブアルバム『100万$ナイト』は、日本の音楽史上最強の1枚でしょうね。名盤の1曲目がこの曲、ライブ1曲目もこの曲ですね。これは余談ですが、BOØWYのマネージャーの故・土屋浩さんがこの「きんぽうげ」を好きだったんですよ。踊るようにこの曲を歌っておりましたね。懐かしいなと思って聴いていました。

Rolling Stone Japan 編集部

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