Homecomings『MOVING DAYS』考察 言葉と歌に宿る情景と普遍性

それぞれの場所で、それぞれの生活は続く

最後にもうひとつこぼれ話を書いておくと、『MOVING DAYS』のリリース日と同じ5月12日には、SECOND ROYALからSuperfriendsの新作『Songs as Letters』がリリースされている。Superfriendsの結成は2005年で、Homecomingsよりもだいぶ上の世代だが、初めて一般流通の作品をリリースしたのは結成から10年以上が経過した2018年で、つまりは生活とともに、自分たちの歩幅で活動をしているバンドである。

そんな『Songs as Letters』の一曲目を飾っているのが「Let go」。この曲はカナダに移住する友達に向けて書いた曲だそうだが、“Moving on is not giving up./Moving on is not the end of the world.(前へ進むことはあきらめることじゃない/前へ進むことは世界の終わりじゃない)”という歌詞は、まるで東京へと移り住み、『MOVING DAYS』という作品を発表した同郷の後輩へエールを送っているようにも聴こえるのだ。それぞれの場所で、それぞれの生活は続く、続く。




<INFORMATION>


『MOVING DAYS』
Homecomings
IRORI RECORDS/PONY CANYON
発売中

【収録曲】
01. Here
02. Cakes (Album Version)
03. Pedal
04. Good Word For The Weekend
05. Moving Day Pt. 2
06. Continue
07. Summer Reading
08. Tiny Kitchen
09. Pet Milk
10. Blanket Town Blues
11. Herge

https://homecomings.jp/

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