ジョン・メイヤー最新MVに見る、ガンズ・アンド・ローゼズの名曲オマージュ

ジョン・メイヤー

ジョン・メイヤーの新曲「Last Train Home」のMVを見て、アクセル・ローズがクネクネとダンスしながら映像に入る様子を想像するかもしれない。このMVはガンズ・アンド・ローゼズの1988年の名曲「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」のオマージュなのだ。

「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」と同様、「Last Train Home」のMVは撮影スタートを表すカチンコが映される所から始まる。私たちの見る映像は、ステージ上のアーティストたちが撮影の準備を行っている様子を映すカメラをさらに映しているものだ。撮影クルーたちはカメラを乗せた台車や照明を調整し、バンドメンバーたちはアンプにプラグを差し込む。その様子をさらにカメラが映している。このような映像はなぜだろうか、1980年代の空気を醸し出している。



妻で、共同作業者のハーパー・スミスと共にMVのディレクターを担当したキャメロン・ダディ(カントリーのファンなら彼がMidlandというバンドのベーシストなのはご存知だろう)は、「私たちは『もし、ジョン・メイヤーが1970年代に活躍したバンドの一員で、80年代になって初めてのソロ作品の映像を撮るならどうなるだろう?』というアイデアに賛成したのです」と語る。ダディによると、メイヤーは1980年代の流行を盛り込んだ新曲のMVに関する1枚のアイデア用紙を見せてきたという。「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」や、大きな括りで見るなら、エリック・クラプトンの「フォーエヴァー・マン」(1985)のような映像に自然と惹かれていたようだ。

ダディは「ガンズ・アンド・ローゼズの引用は、MVを撮影している様子を見るという、ある種のミックスト・メディアパフォーマンスみたいなものです。私たちがMV全盛期の時代を思い返すと、エリック・クラプトンのビデオではなく、まさにガンズ・アンド・ローゼズが浮かんできます。ガンズには、『ノーヴェンバー・レイン』や『スウィート・チャイルド・オブ・マイン』など、まさしく規範とも言えるものが多くあるんです」と、語る。


画像上部:ジョン・メイヤーのMV「Last Train Home」画像下部:ガンズ・アンド・ローゼズのMV「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」

Translated by Kazuhiro Ouchi

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