高田渡作品をベルウッド・レコード創設者と振り返る、老成した歌は若者にしか歌えない

ホントはみんな / 高田渡

三浦:これは鈴木慶一さんが渡さんのことを好きで。それでずっとバックアップしてくれていたんです。慶一さんがプロデュースした音楽なので、これまた洒落てていいなと思っています。渡さんはステージであまり歌わなかったんですけど、漣ちゃんの解説を読むとすごく重要な曲だなと思って選びました。

田家:ハウス食品の初めてのCMソングなんですね。これは徳間ジャパンから出ていますが、この時三浦さんは?

三浦:その時にはもう辞めてましたね。

田家:この曲は高田漣さんが『コーヒーブルース』でもカバーしていましたが、渡さんのアルバムは1983年の『ねこのねごと』以来10年ぶりだったんですね。『バーボン・ストリート・ブルース』には、「本当によく出してくれたと思う」と書いてありました(笑)。その間の1980年代はライブに専念していて、1年の半分以上はライブで全国をまわっていた。1年間で日本を2周くらいしていたそうですね。

三浦:僕がベルウッドのアーティストを選ぶ時に、基準の一つとしてライブがいいのは絶対条件だったんです。なので、皆ライブは上手かったですね。

田家:鈴木慶一さんが渡さんを高く評価して気にかけていたのは、どんな風に思われていました?

三浦:そうだなと思っていました。慶一さんとかくじらさんとか。はっぴいえんどもはちみつぱいも渡さんは好きでしたからね。

田家:あの演奏にははちみつぱいのメンバーも加わってましたからね。

三浦:武川雅寛さんのブラスがいいんですよね。

Rolling Stone Japan 編集部

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