性的暴行で訴えられたマリリン・マンソン、元アシスタントが明かす「尊厳破壊」のやり口

コカイン漬けで長時間働かせる

その一方で、彼は彼女を友人たちに無理やりあてがった。「2010年9月またはその前後、ロサンゼルスで行われたSpike TVのScream Awardsで、(マンソンは)酩酊状態でウォルターズさんを男優の膝の上に載せ、『ご自由に』と得意げに言った」と原告は訴えている。「その男優はさっそくウォルターズさんにキスし、彼女をずっと膝の上に座らせた。同様に被告は、業界で影響力を持つ友人や関係者にもウォルターズさんを差し出した」。さらに翌月には、マンソンは彼女を映画監督にあてがった。その監督は彼女の身体をさんざんまさぐり、彼女の口を覆った状態でスカートに手を差し込んだ。原告は2011年3月の出来事も詳しく説明している。マンソンは裕福なミュージシャンの言うなりになるよう彼女を説得。そのミュージシャンはマンソンの目の前で彼女を愛撫した。彼女が言うには、ミュージシャンはのちに「いくらで」彼女を譲ってくれるか、とマンソンに尋ねたという。

マンソンに雇われていた間、ウォルターズさんはマンソンが「若い女性ファン」の服をはぎ取り、相手が泣き叫ぶまで鞭打って暴行する映像を何度となく見させられた。映像の中でマンソンは相手に銃を向けていたという。撮影当時、ファンはまだ未成年だったとウォルターズさんは主張している。

ウォルターズさんは一度クローゼットに身を隠したことがあったが、マンソンはドアをたたき壊したそうだ。ギャングとつながりがあると言って、人殺しもできるんだぞと脅したりもした。訴えによれば、マンソンは従業員にナチスの装身具をつけさせて無理やりビデオに出演させたり、脅迫まがいの悪口や暴言を吐いたりした。またゆすりのネタはないかと他人のコンピューターを詮索したこともあった。ウォルターズさんに皿を投げ、怒りに任せて彼女を押し飛ばしたこともあるという。訴状によれば、複数の女性をレイプしてなんのお咎めも受けていないことを自慢すらしたそうだ。

ビアンコや女優のエヴァン・レイチェル・ウッドをはじめとするマンソンの恋人が客室のバスルームに身を隠していた時には、食事や飲み物を持っていった、とウォルターズさんは振り返る。マンソンが彼女たちに暴行する現場にもいた。一度など、マンソンはウッドに小道具の骸骨を投げつけたが、あまりにも強く投げつけたので、ウッドの腹部にみみずばれが出きたそうだ。出張先では、マンソンは「しょっちゅう女性ファンを堕落」させていたという。彼女の記憶によれば、マンソンはウィーンで若いファンと性行為し、彼女の処女を奪ったと豪語した。

出張のたびにマンソンは、コカインなどのドラッグを彼女の荷物に隠した。訴えによれば、空港警備員の注意を引きかねないので、彼女は抵抗することができなかったという。マンソンは2011年7月、当時の恋人だったビアンコとウォルターズさんが一緒にいたのを知り、彼女を解雇した。

マンソンはたびたびウォルターズさんを48時間ぶっつづけで働かせていた。訴えによれば、自分が写真を撮る間、彼女を椅子の上に12時間ずっと立ちっぱなしにさせたこともあった。その間、彼女はコカイン漬けにされていた。8月には、ウォルターズさんが自分のキャリアの邪魔をしている、と言って言葉と暴力で脅した。隣人が電話を盗聴していると思い込み、屋根のワイヤーを切ってくれと彼女に頼んだこともあった。

Translated by Akiko Kato

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