「ゾンビランドサガ リベンジ」の音楽はなぜユニークなのか? 制作者が裏側を語る

「ゾンビランドサガ リベンジ」EDより(©ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会)



泥臭いスタンスで楽しむ

ーゾンビランドサガの音楽もある種、アニメの中だとセンセーショナルですよね。

佐藤:単純に、アニメーションの業界でいうところのオルタナティブな感じなのかなって思っていて。他の作品でお仕事していても、やっていること自体は僕的にはそんなに変わっている感じはしないんです。ただ、クオリティという意味ではなくて、メロディの方向性だったり楽曲の方向性みたいなものは、新しいかはさておき、他の音楽アニメと違うことはやってるな、という印象はあります。他の作品だと多分、この曲は通らないだろうな、とか(笑)。でもきっとそういう意味ですごくオルタナティブな作品なのかなって、音楽の面で言うとそこが一番、みんながひっかかってくれた要因なのかな。目新しさという意味ではないですけど、そういうところはあるのかなと思いますね。

今福:スコップミュージックさんはこの作品との相性が非常によいという側面もあると思います。ゾンビランドサガは、シナリオ制作時に議論する際などに実写的なモチーフを例に出したりするケースも多く、しかもそのモチーフもどちらかと言えばスタイリッシュよりは泥臭いものが多かったりして。そういったアニメっぽさとの絶妙な距離感だったり、泥臭さみたいなものは楽曲制作面にも求められるのですが、それがスコップさんが抱えてらっしゃる作家さんのキャリア的な部分や、もっと言えば人柄の部分含めて、見事にハマってる感じがします。この言葉にしづらい感覚は、スコップさんチームが勢ぞろいした、伊豆での楽曲ミックスの際にヒシヒシと感じました。

佐藤:やりましたね(笑)。

今福:あのときにスコップさんチームの精神を垣間見れましたね。

佐藤:最終のミックスの確認をするのに、一曲ずつ人を呼んで出たり入ったりするのが大変なので、地方の合宿できるスタジオにみんなをとりあえず呼んで、順番に確認していくと言うやり方をしたんですよ。で、全ての作業が終わったその場で、作家と僕らだけで打ち上がって。

今福:その時は作家さんたちが大勢いらっしゃって。

佐藤:前作で作品に参加した作曲家・作詞家の9割がそこにいましたね。17、8人集まって。

山下:パーカッション祭りをした時?

佐藤:そうそう。ただの酔っ払いの集まり(笑)。

山下:(その時の動画をスマホで見せながら)この人たちが曲を作ってます(笑)。

今福:クリエイターなので個性バラバラで剥き出しなはずなんですけど、なぜか統一されている感じというか、皆さん揃ってオープンマインドな感じがすごくて。

山下:(笑)

今福:それがスコップさんらしいというか、斜に構えてなくていいなと。

佐藤:うち、泥臭いよね。なんかそんな気がする。ポップスのお仕事をしていても、おしゃれな曲は作れないけど歌謡曲だったら任してください、みたいなスタンスは昔からちょっとあって。その泥臭さが割とゾンビランドサガでは、全体的に色濃く曲にも出てるのかなと思います。

今福:それが作品性にハマったって感じだと思います。

佐藤:ほんとに。土と汗の匂いがする。作家同士も仲良いと思うし。

山下:でそういうマインドが多分に作品にも出てますね。

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