大槻ケンヂ×眉村ちあき 吉田豪と語る「楽しそうな時代」と「コロナ禍の日々」

格闘技の才能

大槻:ちあきちゃんはコロナ禍になって、他のミュージシャンとかと会わないでしょ?

眉村:確かに……。対バンもないし、会わないですね。

―元気で知られる眉村さんが、コロナでいろいろ出来なくなって、ファンにもあえなくなって、メンタルをやられちゃったんですよね。

眉村:なんのために音楽を作っているんだろうと思って。ライブでいつも新曲を披露してたのに、作っても披露できないし、大泣きしたり大変でした。大槻さん、大泣きとかするんですか?

大槻:僕は大泣きはしなかったけど、ステイホームの頃、メンタル的に具合が悪くなって。うつ的症状に捉われたんです。僕、舌痛症っていう、舌先が下前歯の裏にいつも当たってる感じがあって、喋ってると痛い不思議な病気を持っているんですよ。今まで治療法がなかったんだけど、ガスター10みたいな薬があることが発見されて。その薬を飲むために止めた抗精神薬で変な作用でメンタルやられてたんだなと思って。だから僕も、一時期歌詞やエッセイが書けなくなりました。ちあきちゃんはどうやってそれを乗り越えたんですか?

眉村:メンタルクリニックに行って薬を飲みました。あと運動し始めたりして落ち着いたかもしれないです、毎日の縄跳びとか。



―キックボクシングもやってましたよね?

眉村:はい。でも、キックボクシングはもう今月でやめます(キッパリ)。

大槻:え、なんで?

眉村:飽きたからです。

大槻:あ、そうですか(笑)。なんかね、キックボクシング数十年の歴史が覆された感じです。プロのキックボクサーになったらいいじゃないですか? 開脚ジャンプにしろなんにしろね、ものすごい運動能力あるからキックボクシングも今年のRIZINとか間に合うんじゃないかな? 次はプロテストですよ!

眉村:ジムのトレーナーにも「プロの試合に出てみる気はない?」って言われました! 1時間くらい説得されて、1回試合に出てみようかなと思ったんです。

大槻:じゃあ本当に強いんだ。

眉村:それで「今日誘われたから試合に出ようと思うんだ」ってツイートしたら、ファンの人に「手を怪我してほしくない」って言われて。

―ギターを弾けなくなったら大変だから。

眉村:そう、でもそんなの治せばいいじゃんと思って。なんであたしがやりたいことを否定するんだと思って、そこからキックボクシングなんてやらないってなりました。

―ダハハハハハ! へそを曲げてしまった(笑)。

眉村:そのあと、通う頻度がちょっとずつ減っていって、縄跳びに目覚めたのでキックボクシングから離れていっちゃったんです。あたし縄跳びってずっと飛べるんですよ。キックボクシングのアップで縄跳びもするんですけど、もっとこいよ! と思って。

大槻:縄跳びは別にもっとこないでしょ(笑)。

眉村:キックボクシングも何セットかやるんですけど、足りないって思ってます。



―絶対向いてるんですよ。前にAbemaTVの番組に眉村さんが出るとき遊びに行ったら、控室の壁を登ってましたからね。天井にいたんですよ。

眉村:豪さんヤッホー! って(笑)。

大槻:ジャッキー・チェンみたいなこと? やっぱすごいわ。もし谷川(貞治)さんが見つけてたら、絶対K-1に出されてたよね。

―ボビー・オロゴンみたいな感じで引っ張り出されて。

眉村:楽しそうな世界!

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