大久保伸隆が語る、辛さを抱えた人に寄り添う新作アルバム

ー「光景」はメロディが先に浮かんだと仰っていましたが、作曲するときは基本的にメロディやオケから先に作られるんですか?

そうですね。メロディがあって、こういうアレンジになるなというのは頭の中でバーっと浮かんできて。それを自宅でデモにして聴きながら、こういう歌詞がいいのかなと考えたりしていますね。歌詞も自分の内面を描くといより、情景や世界観を設定することがほとんどですね。

ー4曲目の「I feel you」だと、序盤では自分の辛さに対して内向きに考えてしまうのが、大サビでは他の人に向かって励ましてあげられるようになる成長を描いた歌詞だと思いました。

歌詞カードだと分かりやすいんですけど、実は最後のサビの前に改行を入れてて。曲の頭から大サビまでは主人公の立場なんですけど、最後は周りの人が主人公を励まして歌ってくれるという展開なんです。分かりにくいかなと思ったんですけど、自分の中でそうしたくて。

ー歌詞の中で2つの視点があるんですね。先程の話ともつながってきますが、辛さを抱えた人に「I feel you」という寄り添った言葉をかけられるのは大事な視点ですね。

表に出す出さないは別として、皆がそういう辛さを感じてるんじゃないかと思うんです。「光景」もそうですけど、立ち止まったり悩んだりする人の背中を押したいと思って「I feel you」も作ったんです。曲について言うと、今作は全部僕がアレンジしてるんですけど、共通してストリングスがポイントになってるのかなあと。ストリングスが好きで、歌詞の切なさがふんわりとした雰囲気と明るさ、高揚感をサウンドで出したいと思って、四重奏でラインを作りました。

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