性的人身売買で訴えられたマリリン・マンソン、暴かれた「鬼畜の所業」の数々

マンソンが強要した「無償労働」

ビアンコはさらに、彼が「無償労働」を強要したのは人身売買に関する連邦法に違反している、と主張した。訴状によれば、「これには、ワーナー氏や客のために料理を作ってもてなす、部屋の掃除、アルバムの相談にのる、『ボーン・ヴィラン』製作過程でバックアップヴォーカルを提供する(クレジットはなし)、客やバンドメンバーから“平手打ち”を受けさせられるなどが含まれていた」ようだ。「ワーナー氏は、自分がビアンコ氏をアメリカに連れてきて住む家を提供しているのだから、彼女は労働と性的関係を提供する義務がある、とほのめかした」

ビアンコはローリングストーン誌に宛てた声明の中で、フェニックス法の制定に自分が関わっていた点を指摘した。これは家庭内暴力の被害者の権利を拡大するカリフォルニア州法で、同じくマンソンを虐待で告発した女優エヴァン・レイチェル・ウッドが支持していた。「私のような数百万人の被害者は、法制度が完璧でないことを痛いほど実感しています」とビアンコ。「だからこそ、私はフェニックス法の立案に協力したのです。この法律は、数千人の家庭内暴力の被害者に貴重な癒しの時間を与えるものです。ですが、私はより公正な法制度のために戦う一方で、あらゆる可能な手段を使って、私を暴行した加害者の責任を追及する権利も行使するつもりです」

「私を暴行した加害者は、あまりにも長いこと野放しにされ、金と名声、そして見て見ぬふりをする業界によって好き勝手してきました」と彼女は続けた。「勇気ある大勢の女性がマリリン・マンソンに対して声をあげたものの、無数の被害者はいまだ口をつぐんだままです。そのうちの一部は、意見を一度も聞いてもらえないままでしょう。私自身が声を上げることで、ブライアン・ワーナーがこれ以上人命を損なうのを食い止め、他の被害者がささやかな正義を求められるよう助けること、それが私の願いです」

「これらの主張はおそらく虚偽です」。マンソンの弁護士を務めるハワード・キング氏は、ローリングストーン誌に宛てた声明の中でこう述べている。「一応言っておきますが、今回の訴訟以前、私の依頼人はビアンコさんと彼女の弁護士の揺さぶりに動じず、根も葉もない行為に基づく法外な金銭要求を呑むことを拒否しています。我々は法廷でこれら容疑に断固意義を申し立てます。きっと我々が勝つでしょう」

彼女は性的暴行容疑に加え、マンソンが彼女をコントロールするために麻薬を与え、食事や睡眠を奪っていた、とも主張している。訴状によれば、これは「彼女を心身共に弱らせ、彼に抗う力を弱めるため」だという。ビアンコは本人が受けたと主張する暴行に対し、額面不詳の損害賠償を求めている。

Translated by Akiko Kato

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