大麻ビジネスに投資するセレブリティ

「ブランドの目的は、麻薬戦争に巻き込まれた人々に手を差し伸べることだ」


ミッキー・ハート「Mind Your Head」(Photo: mpi04/MediaPunch/IPx/AP)
グレイトフル・デッドのドラマーであるミッキー・ハートによる大麻ブランドは、Magic MinisとSpace Ticketという2種類のプレロールを展開している。ハートの大麻ブランドは、「高揚感を伴う探求心、クリエイティビティの祝福、心と体の健康を重んじる彼の信条」をインスピレーションとしている。


カルロス・サンタナ「Mirayo by Santana」(Photo: Lester Cohen/Getty Images)
ギターの神様カルロス・サンタナによる大麻ブランド、MirayoがラインナップするRadiance(サティバ)、Symmetry(ハイブリッド)、Centered(インディカ)の3種のコンセプトは「心と体の連続性を促し、意識を高みへと導くこと」だ(現在はCBDがメインのEssenceを新たに開発中)。Mirayoのプレロールと瓶入り大麻草のパッケージは、サンタナの南米のルーツにインスパイアされたカラフルなデザインが印象的だ。「ウッドストックのようなイベントを実現させた魂の革命、そして世界共通の愛を育む土壌を失わせないこと、それが私の役目だ」。そう話すサンタナは、大麻を「神聖な知恵へと導く扉」だとしている。


アル・ハリントン「Viola」(Photo: Richard Shotwell/Invision/AP)
祖母が緑内障の治療に医療大麻を服用していたことをきっかけに、2011年に大麻ブランドのViola(祖母の名前にちなんでいる)をローンチしたNBAのスター選手アル・ハリントンは、合法大麻ビジネスの先駆者だ。彼は幾度となく、Violaが他のセレブたちによるブランドとは異なることを強調している。「金のためにやってるんじゃないんだ」。彼は本誌にそう語っている。「ブランドの目的は、麻薬戦争に巻き込まれた人々に手を差し伸べることだ」。ハリントンは昨年、逮捕歴のある人々の社会復帰支援を目的とした慈善イニシアチブ、Viola Caresを発足させた。


ジューシー・J 「Asterisk*」(Photo: Andrew Chin/Getty Images)
ジューシー・Jによる大麻ブランド、Asterisk*がローンチと同時に発売した3品種には、スリー・6・マフィアの「Stay Fly」等のクラシックでジューシーが用いたドラムサンプルおよびループが付属した。メンフィス出身のラッパーは、ロサンゼルスを拠点とするクリエイティブエージェンシーGreen Street、そして多くの実績を持つ起業家のGary Vaynerchukとパートナーシップを締結し、ブランドの発表と同時に「Gah Damn High」というトラックを公開した。その後Asterisk*は、Chronic FogとMystic Potionという2品種をロサンゼルスのMMD Dispensaries限定で発売している。同店ではアパレルとアクセサリー、そしてドラムサンプルとループキットも取り扱う。ジューシーは本誌にこう語っている。「マリファナの合法化が進んでいる今、新たな都市や州で取り扱いを始めたり、新種を発表するのを楽しみにしてるよ」


B・リアル「Dr. Greenthumb’s」(Photo: Rudy Torres/Image Press Agency/Sipa USA/AP)
2018年のローンチ以来、B・リアルが運営するディスペンサリーDr. Greenthumb’sはカリフォルニアに6店舗を構えており、近日中に7店舗目ができると言われている。大麻のコミュニティと深い繋がりのあるサイプレス・ヒルのラッパーは、以前からビジネスマンとしての手腕を高く評価されていた。「Hits from the Bong」等のストーナークラシックを生み出した彼は、合法大麻ビジネスに真剣に取り組んでいる。彼は業界関係者が集まるイベントに頻繁に参加し、複雑な規制に対処しつつ大麻ブランドを展開する方法についてレクチャーしているほか、最近ではBETのドキュメンタリー『SMOKE: Marijuana + Black America』にも出演した。

Translated by Masaaki Yoshida

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