大麻ビジネスに投資するセレブリティ

俳優、ミュージシャン、アスリートなど、近年では様々な分野の有名人が大麻ビジネスに投資している。(Taylor Jewell/Invision/AP; Quasar/STAR MAX/IPx/AP; Richard Shotwell/Invision/AP; Charles Sykes/Invision/AP; Rudy Torres/Image Press Agency/Sipa USA/AP)

アメリカでは大麻の合法化が進んでいる。2021年3月だけでも、ニューヨーク州、ヴァージニア州、ニューメキシコ州の3つで、マリファナの規制に関する改正案が議会を通過した。

これにより、全米17州(およびワシントンDC)で成人男性による大麻の摂取が認められるようになった。マリファナのメインストリーム化に伴い、多くの有名人が関連ビジネスへの投資を始めている。アスリート、俳優、ラッパー、バンドマン等が使用を公言し、オピオイドの代用品として摂取しているケースもあれば、純粋な大麻愛好家もいる。マリファナビジネスを運営する21人の著名人を、以下で一挙紹介する。

【この記事の写真を見る】NBAの元スター選手や人気コメディ俳優も


トリキシー・ガルシア「Garcia Handpicked」(Photo: Taylor Jewell/Invision/AP)
去る4月20日、ジェリー・ガルシアの娘であるトリキシーは、大麻草やプレロール、グミ等をラインナップするGarcia Handpickedをローンチさせた。WEBサイトに掲載された彼女と家族からの手紙は、次のような一文で始まっている。「ジェリーへ あなたが私たちのことを誇りに思ってくれていますように」。さらにその手紙では、Garcia Handpickedの商品がエコフレンドリーで高品質であることをデッドヘッズたちに約束するとともに、Berthaと名付けられたキャンピングトレーラーが、ブランドのグッズやオリジナルの音楽、そして「ちょっとした魔法と至福」を乗せて全米各地を訪れる旨が記載されている(ブランドがいち早く展開されるカリフォルニアとマサチューセッツでは、既にツアー日程が組まれている)。


ジム・べルーシ「Belushi’s Farm」(Photo: Ethan Miller/Getty Images)
ジム・べルーシは単に名前をブランドに貸しているだけでなく、南オレゴンのバナナベルトにあるローグ川の土手に広がる、93エーカーにおよぶ栽培園での収穫作業にも携わっている。俳優から大麻農家に転身し、その新たな事業に真剣に取り組んでいる彼は、本誌にこう語っている。「大麻栽培について、私はしっかりと学びました。専門農家となるには、確かな知識が必要です。価値、科学、薬品、栽培方法、そして大麻が持つ癒し効果を引き出す方法について、私は見識を深めました。これは私だけでなく、世界中の多くの人々にとって身近なことです。ダン・エイクロイドは、いつもこう口にしています。『君の兄のジョンがマリファナ愛好家だったなら、彼は今も生きていただろう』。トラウマを抱えているすべての人々にとって、大麻は癒しの手段であるとともに、傷を抱えた人同士を結びつけるものなのです」


セス・ローゲン「Houseplant」(Photo: Richard Shotwell/Invision/AP)
セス・ローゲンが2021年3月にカリフォルニアでHouseplantをお披露目した時、WEBサイトはアクセス過多によってサーバーがダウンしてしまった。コメディ俳優でストーナーアイコンの彼は、クリエイティブパートナーのエヴァン・ゴールドバーグと共同で設立したHouseplantを、2年前に母国のカナダでローンチさせている。最高級の大麻草3種をラインナップしており、それぞれDiablo Wind、Pancake Ice、Pink Moonという気象現象にちなんだ名前がつけられている。Houseplantは、「大麻愛好家による、大麻愛好家のための大麻」というスローガンを掲げている。


ジェイ・Z「Monogram」(Photo: Quasar/STAR MAX/IPx/AP)
2019年7月、ジェイ・Zの名で知られるショーン・カーターは、カリフォルニアを拠点とするカナビスのライセンス企業Calivaとタッグを組んだ。昨年秋、The Parent Companyのチーフ・ヴィジョナリー・オフィサー(株の50%を保有しているとされる)である彼は、自ら設立したMonogramのブランド名を冠した高級マリファナ、プレロール、そして1.5グラムの「OG Handroll」を発売した。ハンドロールが50ドル以上(カリフォルニア州が定めた高額な大麻税抜き)という価格設定に足踏みした愛好家は少なくなかったが、その評価は上々であり、Leaflyは「『高級』という位置付けと価格に見合ったクオリティ」と評した。ハイプ・ウィリアムスが制作した、カレンシーやチカをはじめとするセレブレティたちがパームスプリングのプールサイドで優雅に佇むMonogramの広告は、現在ロサンゼルス市内の至る所で目にすることができる。

Translated by Masaaki Yoshida

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