「ゾンビランドサガ リベンジ」の曲はなぜ熱いのか? 制作者が語る

アーティスト=白竜との出会い

ー第2話「ぶっ壊れかけのレディオ  SAGA」では白竜さん演じるホワイト竜が強烈でした。収録現場はどうでしたか?

佐藤:まずスタジオに入ってくる立ち振る舞いがかっこいいんですよ。で、ブースに入って歌い始める。モニターでコントロールルームとブースからお互い見れるようになっていて、その歌っている姿がかっこいい。ホワイト竜の「風の強い日は嫌いか?」を作曲した磯崎健史も一緒にディレクションしてたんですけど、ふたりでずーっと感動しっぱなしでした。




「ゾンビランドサガ リベンジ」第2話より(©ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会)

第2話挿入歌『風の強い日は嫌いか?』


今福:いい意味で緊張感を演出してましたよね。何回以内にちゃんと終わらせましょう、みたいなことを仰っていて。音楽アーティストとしてのプロ意識を感じました。

佐藤:そうそう!それにすごい練習をしてきてくれたんです。レコーディングは本番なんだと。たしかにそうあるべきだと思うんですよね。演歌のお仕事するとそういう話はよく聞くんですけど、それと一緒で、もうスタジオに入って歌うってことは本番なんですって。練習は家でするから、しっかり自分の中で作り上げてきて、本番で歌うっていうスタンスがめちゃめちゃかっこよくて。だから、こっち側の緊張感もありましたよね。

今福:仮歌の資料をお渡ししてから、ご本人からかなり頻繁に電話で相談を受けました。この歌、多少自分っぽいアレンジしていいのかとか。あと、一回キーをちょっと調整して欲しいって言われた時があって、確か低くしたものをお渡しして、それも自主練習で試していただき、その結果やっぱり元に戻そう、ってことになったんですけど。その事前の心構えというか、曲への向き合い方が本当アーティストだなって、そういうやりとりからも感じました。

佐藤:(笑)白竜さん、オファー受けてくれて本当によかった。

今福:白竜さん、キャラソンは他の作品でご経験あったので、受けてくださるかなとも思ったのですが、こちらはオリジナル作品だし、丁寧に進めねばということで事務所に赴きゼロから企画の説明をしました。まずこの子たちがゾンビというコメディではあるのですが、一方で熱い話でもあり、そこに登場するこういうロックスターのキャラクターをどうしても白竜さんにお願いしたい、と。真剣に聴いてくれて、「それで、キャラ名はホワイト竜で考えていまして」と言ったら、「それ、もう既に俺じゃねえか」みたいな(笑)。

一同:(笑)。

今福:少し焦りましたが、快くオファーを受けてくださって。歌唱があったからこそ、より前向きになってくださった気もしました。収録が終わった後も色々と気にかけてくださっていたので。

佐藤:そもそも白竜さんが受けてくれることを前提で楽曲に関しては作ってましたからね。白竜さんの曲をたくさん聴いて、磯崎と二人でキーどうしようかって話して、男の方でロックスターだし、劇中で「風の強い日は嫌いか?」がリリースされた当時の時代感も含めると、あんまりキーレンジ広いとちょっと違うかもしれないとか。




「ゾンビランドサガ リベンジ」第2話より(©ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会)

今福:だからこそ、白竜さんも「これ作曲は誰? すごく俺のこと理解してくれてる気がする」って電話口でも仰っていましたね。

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