カネコアヤノが語る、流されやすい自分に「言い聞かせるため」に歌う理由

伊豆スタジオの合宿での日々

ー今回「爛漫」を再録音して、ライブ感というか、バンドとしての力強さがより増した印象がありました。その辺はやっぱり伊豆スタジオの合宿での日々も影響してるんでしょうか?

本当はそのまま入れようと思ってたんですけど、録音が全部終わって、曲順も考えはじめて、いろいろ並び替えて聴いてるときに、最初に出した「爛漫」があんまりハマらないな、って私的になっちゃって。「爛漫」ってコロナの真っ只中に出した曲だから、あんまりみんなの前でできてないんです。どの曲もそうなんだけど、やるときにだんだん熱量が上がってきて、どうも違う曲みたいになってんな、みたいな。そこって多分、単純に私の歌がコロナ禍を知ってるかどうかもすごく大きく影響している気がしたし、もういっそみんなが今やりたい「爛漫」を録った方がハマるなって感覚的に思ったから、すいません、録り直したいですって言って、追加の日程を1日押さえて録りましたね。

ー一番最後に。

最後に録りました。アルバムの最後に入れたいのもあったから、最後に入れるにはやっぱり録り直したいって言って録りましたね。そしたらみんな勝手にいろいろやってくれたし、林くんも気付いたらアウトロでガシャガシャガシャって入れてたし。みんなそれ聞いて爆笑するからいいですよね、わはは、みたいな(笑)。



ー合宿はどのくらいの期間?

1カ月間ぐらい行きました。夏中はずっと伊豆にいましたね。プリプロも含めて行ったから、アレンジ作業も伊豆でやって、その熱量をそのまま持ち込んでレコーディングした感じです。

ー合宿して録ろうっていうのは?

レコーディング自体は私が10代のときからずっと合宿でやってて、今ではそれが当たり前になってる。伊豆スタには、10代の頃からいつもエンジニアしてくれている濱野さん(濱野泰政)がPAさんでいるのと、アナログの卓もヴィンテージの機材もめちゃくちゃいっぱいあるから、それを求めて行ってます。だし、伊豆に行きたいのもある。みんな伊豆に早く行きたいって(笑)。



—Instagramにも、海で遊んでる写真が(笑)。

ほぼ毎日海か温泉か、どっかに午前中に行って体を起こして、昼からレコーディングみたいな感じでした。これだけ話すと、本当何しに行ったのって感じ(笑)。夜花見したりバーベキューしたり、夜中に辛ラーメン食べたり。

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