Aimerが語った「歌をデザインする」の真意

Aimer(Courtesy of SME Records)

今年9月にデビュー10周年を迎えるシンガー・ソングライターのAimerが、通算6枚目のアルバム『Walpurgis』をリリースした。

北欧にて行われる夜の祝祭「ヴァルプルギス」をタイトルに掲げた本作は、TVドラマ『あなたの番です』の主題歌「STAND-ALONE」や、TVアニメ『炎炎ノ消防隊弐ノ章』のオープニングテーマ「SPARK-AGAIN」といった既発曲以外は全てコロナ禍で制作されたもの。「四季の移ろいをアルバムに封じ込める」という本作のテーマは、コロナ禍で季節を奪われてしまった私たちへの贈り物のようにも感じられる。

Aimer自身、何度も訪れているアイスランドの手付かずの大自然を彷彿とさせるような、この壮大なスケールのアルバムを彼女はどのようにして作り上げたのだろうか。常にファンの「孤独」と寄り添ってきた彼女は、このアルバムで何を伝えたかったのか。その真意に迫った。

─RSJでは、昨年9月に通算19作目のシングル「SPARK-AGAIN」をリリースして以来のインタビューとなります。この半年余りの間、Aimerさんはどんな日々を過ごしていましたか?

Aimer:前作を出した後も、世の中の状況は日々刻々と変わっていて。私自身のスケジュールも決まっては流れ、仕切り直してはまた流れの繰り返しで。そういう未曾有の事態の中、もがき続けていたというか。特にライブがなかなか出来なかったのはつらかったです。昨年11月に配信でライブを行ったことは、自分の中では大きな一歩ではありましたが、それでもやはり「思うように進めていないな」という気持ちがずっと続いていましたね。

でも、昨年の終わりにこのアルバムが完成して。残念ながら、今年1月に開催予定だった横浜アリーナのライブは流れてしまったのですが、「ここから先は、明るい方へ自分を持っていきたい」という気持ちが、去年に比べたら持てているかなという感じですね。

─本作『Walpurgis」に収録された楽曲は、既発曲以外はそんなコロナ禍で制作されたもの?

Aimer:そうです。当初はもっと前にリリースする予定だったのですが、それも延期になって。ただ、その分たっぷりと時間をいただいたので(笑)、「今、聴いてほしいアルバムにしよう」「今だからこそ意味のあるアルバムにしよう」という思いが強くなっていきました。

─聴かせていただき、本当に素晴らしい作品だと思いました。コンセプチュアルであると同時に、とても壮大な自然の力をイメージさせるというか。それは、北欧の祝祭である「ヴァルプルギス」をアルバムタイトルに掲げていることにも起因しているのかなと。Aimerさん自身も何度か足を運んでいる、アイスランドの剥き出しの自然の猛々しさ、繊細さみたいなものを感じました。

Aimer:ありがとうございます。今作に関しては色々と思うことがあり過ぎて、言葉にするのがなかなか難しいところがあるのですが。まず、今年の9月でデビュー10周年を迎えるにあたって、自分が今まで辿ってきた道や接してきたもの、吸収してきたことを、本作に集約することが出来たかなと思っていて。「集大成」というと大袈裟かもしれないですけど、今の自分が出せるものは全て出し切れたかなという手応えはありますね。タイトルを『Walpurgis』にしたのも、今まで出会ってくれたファンのみんなと一緒だから辿り着けた、祝祭のようなアルバムにしたいという思いがあったからです。

─「集約できた」というのは、Aimerさんの表現の中で特にどの面ですか?

Aimer:これまでの活動で私が何を大切にしてきたかというと、やはりそれは「歌」なので、そこが大きいと思います。この10年間で、曲に応じた歌がデザイン出来るようになってきたというか。

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