Panorama Panama Townが語る、新体制での試行錯誤と最新作

ーまず最近のバンドの動向からお伺いしたいです。こういうコロナの状況ですが、PPT Online Studioで楽曲制作の裏側を見せたりと、色々な試行錯誤してましたよね。最近はいかがでしょうか?

岩渕想太(以下、岩渕):最近はバンドとしてとてもいい状態ですね。好きなことというか、やりたい音楽が音源としてできて再始動するっていうタイミングで。バンドとしては去年いろいろあったんですけど。メンバー抜けたり、僕も喉のポリープ手術したりとか、コロナ以外にも色々なことがあったんですけど、そこから再始動して今回はいい作品が出来たなあと思っています。スタジオに入っていても気持ちいいし、新しくバンドを組んだようで純粋に楽しい、衝動が戻ってきた感じがあります。

浪越康平(以下、浪越):ここ数か月でやっとライブができるようになって、作る曲もバンドサウンドに重きを置いているものなので、とても楽しくて。ライブによって出来も当然違うんですけど良い時はとても楽しいし、逆に今日ちょっと良くなかったかなあ、という時もあったりして充実しています。

タノアキヒコ(以下、タノ):最近は毎週ライブができているので、新しいPanorama Panama Townとして固まって強くなっていっていることを実感しています。今作のEP『Rolling』を携えてのワンマンツアーもあるので、それに向けて毎日スタジオに行って準備する生活です。

ー昨年は元ドラマーの夢希さんの脱退から始まって、岩渕さんのポリープの手術もあり、開催予定だった日比谷野音でのパナフェスもコロナの影響で中止せざるを得なかったりと、一時期は良くない流れだったのかなと思います。その後、8月の配信ライブ「On The Road」辺りからライブも増えてきましたよね。ライブを重ねていく中で、新体制としての手ごたえが掴めてきた実感はありますか?

岩渕:そうですね。最初は手術後だから歌いにくかったし、ドラマーがサポートに替わったので波長を合わせるという感覚だったんです。でもやっぱり去年の夏の配信ライブ「On The Road」のリハに入り始めた頃からもう純粋に楽しくて。それまでスタジオ自体もなかなか入れていなかったし、ライブも無かったので、スタジオで合わせてるだけでも楽しかったんですよね。やっぱりバンドって面白いし、今までもオンラインで曲を作ったりしていたんですけど、目の前で合わせるのが気持ちよかったです。いっぱい失ったからこそ気付けたところでもあって。音源制作なり配信ライブなりでメンバーの熱量はすごく上がってたんですけど、だからそこの気持ちよさをどうやったらもっと大きいものにしていけるかとか、去年はそういう部分を考えるようになりましたね。



ー鈍っていたライブの感覚も取り戻してきたと。

波越:今作の音源は攻めた音作りをしてきたんですけど、ライブから離れていた分、音源とライブってだいぶ違うなっていうのは改めて実感していますね。レコーディングで弾いたものをそのままライブでやっても、その良さって伝わらないということを何回か繰り返してきて分かってきて。音源で作ったあの音を届けたいからこそ、ライブではそれを届けるためにまた違う魅せ方をするところを試行錯誤してきていて。今回のワンマンツアーでは、その成果を見せられると思います。

タノ:最初の配信ライブをやった時は、何も考えずに初ライブみたいな感覚で。皆でよっしゃー! ってテンション上がって感覚を掴んだと思ったんです。でも、そこから有観客ライブをやってるうちに、お客さんはマスクもして立ち位置も決まってみたいな状況で、自分らが楽しめる感じを掴むのが難しい時もあったんです。で近になって、ようやく自分たちが一番楽しくなれるポイントとか大事にしたいものを共有して、もっと皆で楽しくなっていけるやり方、演奏が見えてきているので、最近はライブが楽しいですね。

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