アジカン後藤×NOT WONK加藤 世代を超えたシンパシーと音楽への向き合い方

後藤正文と加藤修平(Photo by 佐藤祐紀)


バンドという「社会」との向き合い方

一バンドの立ち方というのは?

後藤:自分が格好いいとずっと思ってきたもの。言葉にすると難しいけど「俺が10代の頃にやりたかったのこんな感じのことだわ!」って思ったの。洗練されてるけど、思想はパンクで、DIYで、自分の街で暮らして作ってる。浮ついたところがひとつもない。そこに痺れたね。ほら、俺もいろんなことやってるけど、音楽がちゃんと自分の手元にある人たちのほうが人間らしいと感じるんだよね。アジカンだと、俺の手元に音楽があるつもりでも、手渡す段階でだいぶ手から離れちゃう感じがする。難しいことだけどね。関わってる人の数も違うし。

加藤:作ってる時にその差って出ます? ソロの時とアジカンの時と。

後藤:出るかもね。まずバンドはメンバーがいて、「この人たちを納得させないと進めないな」っていうひとつの社会だから。しかも張り合ってきたりもするからね、アジカンのメンバー(笑)。NOT WONKはない? メンバーが渋い顔したりすることない?

加藤:新作は「これ……この音で録るんですか? 大丈夫ですか?」みたいな感じでしたね。かなり困ってたと思う。で、最後、珍しく聴いて感動してましたね。「いや、こんなふうになるんですね!」って。

後藤:そこは信用してるんだ!そこでメンバーが付いてきてくれるのがいいよね。アジカンだと絶対モメるから。まぁそこはバンドによるのか。絶対的なリーダーがいるバンドもいるし。

一それぞれに違うところですよね。

後藤:そう。でも時代時代によってバンドの格好良さって違うと思ってて。90年代には90年代の格好良さがあったし、今は言い方悪いけど、夢があるのかないのかわかんない時代でしょ。Spotifyに曲が上がったっていくらも入ってこない。ちゃんと食べられる額が手に入る再生回数を考えたら「マジかよ?」ってなるのが当然だし。そういう中で、何が格好いいか、何がこれからのロールモデルになるのかって考えていくと、NOT WONKとかLOSTAGE、toeとかがやってること、音楽と生き方が繋がってて格好いいと思う。格好いいというか、「もうこうやっていかないとやれないでしょう!」みたいな感じもするし。

加藤:それはなんとなく感じますね。別に何がなんでもDIYで地元でやっていこうと思って始まってはいないんですけど。

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