神はサイコロを振らない、4人が語る「神サイらしさ」のアップデート

「会えなかったとしても、心のどこかではつながっている」

─リード曲の「未来永劫」は、アニメ『ワールドトリガー』2ndシーズンエンディングテーマとして書き下ろされた曲です。

柳田:「頭脳戦SFアクション」みたいな作品ですが、僕は登場人物3人組の人間模様に焦点を当てて書いてみようと思いました。それで書き進めていくうちに、僕自身の中学高校時代を思い出していたんです。僕にもワールドトリガーと同様、ずっと行動を共にしていた幼名馴染みの3人組がいて。その時の自分たちの気持ちと、ワールドトリガーの主人公たちの気持ちと彼らが重なる瞬間があったんですよね。どこか不器用で、一緒に笑う時もあれば泣くこともあり、時には衝突することもあったんだけど、そんな自分たちの歌詞を書いているような気持ちになれたのは、すごく不思議でした。作品世界を通して自分自身の思いや記憶を落とし込んでいるような感じというのかな。



─この曲はミュージック・ビデオも印象的です。これはどこで撮影したのですか?

柳田:茨城県にある砂利工場です。結構いろんなアーティストのミュージックビデオや、ドラマ撮影などでも使われているみたいで、サインもたくさん飾ってありましたね。明るい時間に丘で演奏するシーンが最高なんですよ。朝、東京を出て昼くらいから撮影をして、翌朝3時くらいまでずっと外ロケで。1月上旬だったから極寒で、僕らよりもスタッフさんが本当に大変だったと思います。丘での撮影は風がすごくて砂が舞っているんですよ。僕らは追い風だったから良かったけど、カメラマンさんは向かい風で砂が目にガンガン入ってくる。そんな中での撮影でした。

─映像にモヤがかかっているのは、砂埃によるものだったのですね(笑)。「クロノグラフ彗星」は、神サイにとって初のドラマ主題歌書き下ろしです。

柳田:『星になりたかった君と』という、これまたSFチックなドラマの主題歌です。コロナ禍で、お客さんとなかなか会えず、ライブもできない、そんな中でも僕らは作品を作り続けていて。「会えなかったとしても、心のどこかではつながっているんだよ」ということを歌っています。なので、ここでも作品の世界観とは別に僕たちのメッセージが込められています。



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