バイデン政権の約200兆円経済対策、困窮するライブハウスへ救いの手

コロラド州デンバーでモンキー・バーレルという小さなバー兼ライブハウスを経営するジミー・ニッグ氏もこうしたジレンマに悩まされていた。シューマー上院議員の修正案が発表される数日前、ニッグ氏は本誌のインタビューでビジネスパートナーと家主からPPPローンに申し込むようプレッシャーをかけられていると明かした。ニッグ氏本人は、SVOGが懸命な選択肢だと確信している。SVOGの補助金があれば、家賃と従業員の給料が払えるだけでなく、対面式のイベントの安全性が確保され次第、アーティストをブッキングするための資金に回すこともできるのだから。

「事業を通じてリアルな“ディール・オア・ノー・ディール”ゲームに参加しているような気分です」と氏は話す。「それに、お金を受け取ることもできなければ、『ノー・ディール(取り引きしない)』とも言えない状況です。私はこの仕事が大好きですし、SVOCプログラムと補助金を信じていますから、どうにかして補助金を受け取りたいとしがみついています。銀行には勝手にしてくれ! と言っています」

追加経済対策法案が下院を通過した直後に送ったフォローメールに対してニッグ氏は次のような返事をくれた。「私たちは、強制退去させると脅され、借金まみれになり、いまはごく少数のスタッフだけで運営しています。この修正案はすぐに資金が手に入ることで私たちにとっての命綱となるだけでなく、いつの日か満員のお客さんの前でライブ音楽が披露できるかもしれないという希望を与えてくれます」

From Rolling Stone US.

Translated by Shoko Natori

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