[Alexandros]が語る、10年かけて築いたバンドの形と「サトヤス勇退」の意味

サトヤス加入にあたって他のメンバーが考えていたこと

―では、磯部さんと白井さんは、ぶっちゃけ最初はサトヤスさんは違うなぁっていう空気だったんですか?

洋平:そういうこともなく、これからプロを目指すっていうことだったので、一応慎重になっていただけだったと思う。例えば、サトヤスがもし悪いヤツだったら困るし。この人は金グセが悪くないか? 楽屋に財布をわざと置いといてくすねてないか?とか、そういう審査も実はあったりして……。

―マジですか!?

洋平:嘘です(笑)!

サトヤス:(笑)。まぁ俺以外のドラマーとやったってわけではないもんね。

洋平:ない。俺はもうお前を入れたかったの、ハッキリ言って。

磯部寛之(以下、磯部):俺は、やっぱりライブを一緒にやって見極めたかったっていうのはありますね。もちろんサトヤスはプレイヤーとしてすごかったし、初めてスタジオ入った時も「あぁ、もうこの人だね」ってぶっちゃけまーくんともなったんですよ。けど、やっぱりライブが主戦場という意識はあったんで、一度ツアー回ってみてそれを確かめたいっていう気持ちはありました。

―なるほど。

磯部:スタジオでは一緒に音を出してましたけど、お客さんが入ってるライブっていう自分を剥き出しにするステージ上で一緒にやってみて、サトヤスにとどめを刺されたい、もう惚れこましてくれっていう感じでした。もちろんそうなることは分かっちゃいたんですけどね。さっき洋平が言ったように、これからデビューして世の中を飲み込んでやろうっていう時だったんで、一旦冷静に一度ライブをやってみようっていう考えでした。

―白井さんは?

白井眞輝(以下、白井):だいたい同じで、とりあえずやってみないことにはっていうのはありました。あと3月22日を今思い出すと、洋平に「まーくんどうなの? 決まったの?」みたいなことを言われてた記憶があるんですよ。確かに渋ってきた気はするんですよ。そんなネガティブな意味じゃないですよ。コイツじゃないとかそういうことを思ってるわけじゃなくて、適当にやり過ごしていた感はあったんですよね。正式に加入したら、「やっぱ辞めた」ってできないじゃないですか。だからちょっと無駄に慎重になってて。でも入った後の話なんて入ってみないと分からないって最後思ったんですよね。それで、入ってもらっていいよみたいな感じで、もう早く4人でやろうって最後はなった気がします。

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