ヘンリー王子夫妻が明かした5つの衝撃的事実

3. メーガン妃は自殺願望を抱いていた

ウィンフリーによるメーガン妃のインタビューの大半は、英メディアから受けた仕打ちと“ザ・ファーム”内での生活に関するものだった。妃は、ノッティンガム・コテージ(ケンジントン宮殿内にある夫妻の住まい)に移る際、パスポート、運転免許証、鍵、私物などを没収され、宮殿の敷地を離れる場合も許可が必要だったと告白した。

「4カ月のうち、2回だけ外出しました」とウィンフリーに述べ、目立った行動はとらないようにと、しきりに王室関係者から言われていたと付け足した。誰もが夢見るおとぎ話の世界を生きているように見える一方、現実には「これほど孤独を感じたことはなかった」と告白した。

家に閉じ込められた妃は、ディズニー映画『リトル・マーメイド』(1989)を観ては、主人公の人魚姫アリエルに共感したと振り返る。「アリエルは王子と恋に落ち、それによって声を失います」

「あなたは、あえて沈黙していたの? それとも沈黙を強いられていたの?」とウィンフリーは質問した。その答えは、イエスであり、ノーでもあるのだろう。

メーガン妃の無力感は、タブロイド紙による熾烈な粗探しによって増すばかりだった。メディアは、サセックス公爵夫人と彼女の家族関係から大好物のアボカドなど、ことあるごとに妃を叩きに叩いた(ウィンフリーは大げさに驚きながらも、大手タブロイド紙のデイリー・メールが妃の大好物アボカドが人権侵害、干ばつ、殺人を助長しているという内容の記事を掲載したことを指摘)。

こうしたくだらないゴシップは問題ではなかったと、妃は話す。最初の頃は、これも仕事のひとつと受け流すことができた。問題は、彼女が孤立無援だったことだ。ロイヤルウエディングのブライズメイドの花柄のドレスをめぐって妃が義姉にあたるキャサリン妃を泣かせたとタブロイド紙が報じると、それが事実ではないにもかかわらず、誰ひとりとして反論してくれなかったと語った。「実際に起きたのは逆のことです」と妃は言い、キャサリン妃が彼女を涙させたと主張した(詳細は述べなかったが、後日キャサリン妃からお詫びの手紙と花束を受け取ったと妃は言う)。

メディアからの絶え間ない攻撃と“ザ・ファーム”からの援護の欠如は、やがてメーガン妃に深刻なダメージを与えた。そしてとうとう自殺を考えるようになったと明かした。「もう生きていたくないと思いました」と、ウィンフリーとのインタビューで妃は感情をあらわにした。「それは消すことのできない、リアルで恐ろしい考えで、常に頭から離れませんでした」。

なぜ助けを求めなかったのか? というウィンフリーの質問に対し、妃は「どこかに行きたい」と言ったが、“ザ・ファーム”からノーと断られただけでなく、王室の世間体によくないと、言われたことを振り返った。

さらにメーガン妃は、2019年にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された公式行事での写真について語った。公式行事の直前、妃は自殺願望があることを王子に打ち明けていた。王子は欠席するよう嘆願したものの、妃は「ひとりきりでいるのは無理だと思う」と反対したのだ。

問題の写真をいま見ると、妃が言うとおり、王子が妃の手をしっかり握っていることがわかる。「私たちは、お互いに必死でしがみついていたのだと思います」と、妃はウィンフリーに言った。


サンタバリー(訳注:レソトとボツワナの子どもたちを支援するためにヘンリー王子とレソトのサーイソ王子が立ち上げた慈善団体)を支援しているシルク・ド・ソレイユの『トーテム』の初日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールを訪れるサセックス公爵夫妻(2019年1月16日)AP

Translated by Shoko Natori

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE