コカインの過剰摂取で死んだ熊がいた

Photo Illustration by Joe Rodriguez. Images used in Illustration: Adobe Stock (3)



熊はいったいどこに出てくるのか?

ソーントンが死んでから数カ月後、ジョージア州チャタフーチー国立森林公園にいたハンターが、79キロのアメリカクロクマを発見した。ダッフルバッグの中に入っていた34キロの純度95%のコカインを食べたことが原因で死亡していた。

実際に熊がどのぐらいコカインを食べたのかは今も定かではない。後に解剖の結果、熊は3~4グラム程度しか摂取していなかったと断定された。しかしダッフルバッグが発見されたとき34キロのコカインはすべて消えていた。「熊の胃袋は文字通り、コカインで満タンでした」。熊の解剖を担当した職員はのちにこう語った。「そんな状態で生き延びられる哺乳類は、この地球上にはいません。脳出血、呼吸不全、高熱、腎不全、心不全、脳卒中。原因は何であれ、それがあの熊の死因です」

驚いたことに、話はそこで終わらない。熊は詰め物をされ、剥製として展示されたのだ。数々の人の手にわたり――ある時はカントリースターのウェイロン・ジェニングスが所有していた――最終的には2015年にドライブイン「Kentucky for Kentucky Fun Mall」へ行き着き、そこでパブロ・エスコベアと改名された。「コカイン・ベアではあらゆる年代向きとは言えないでしょうが、子供たちの人気者です」と、オーナーの1人は情報サイトRoadside Americaに語っている。「誰もがコカイン・ベアと写真を撮りたがります」。熊は2016年、シュールなモールのCMにも友情出演している。

麻薬密輸犯の話と熊の話、いずれも1985年に起こったコカイン絡みの実話という共通点だけだ。果たして映画化される日は来るのだろうか?

from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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