岡林信康とともに紐解く、コロナ禍で生まれた23年ぶりのアルバム

(以下、インタビュー)

岡林:俺が名付け親になった女の子が今度母親になって子供できる。最初はその話だけで歌にしようと思ったんだけど、どうしてもできなくて。その話をした3、4日後にその陶芸家の友達の訃報が。まさに生と死のドラマで人は生まれ去りゆくというフレーズが生まれて、それでこの歌ができたんです。

田家:庭のあの壺というのは……。

岡林:庭の壺が冬の日差しでぽっと光った時に、それが涙のような気がしたのね。

田家:岡林さんはご自分の友達や家族のことを歌ってこられていて。みのりちゃんとかだいすけくんとかこれまでも歌に登場してこられた方たちは、今どう生活していらっしゃるんでしょう?

岡林:みのりは子供ができて、孫が今度高校生になるんです。このアルバムのジャケットの絵は、実はその孫なんですよ。

田家:なるほどね。みのりちゃんのお子さんか。

友よ、この旅を / 岡林信康

田家:アルバムの最後に「友よ、この旅を」という曲があります。短い曲ですが、一番しみじみとさせる曲で終わっていますね。「友よ」のアンサーソングのようでもあります。

岡林:あの歌も不思議な歌でね。左翼なり反体制運動の行進曲になったり……。

田家:この話は来週にしましょうか(笑)。来週もよろしくお願いします。

岡林:お願いします(笑)。

Rolling Stone Japan 編集部

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