65歳以上のロックスターとファンに朗報、ワクチン接種でツアー再開が早まる?

左からブライアン・ウィルソン、ドリー・パートン、ジェームズ・テイラー(Photo by Harry Herd/Redferns/Getty Images; Dennis Van Tine/STAR MAX/IPx/AP; Richard Shotwell/Invision/AP)

先日、歌手のドリー・パートンがモデルナ社のコロナウイルス・ワクチンを接種している動画をツイートした。ベテランミュージシャンの中で予防注射を受けたのは、実は彼女だけではない。65歳以上のロックスターやカントリーミュージシャンが続々とワクチンを接種し、彼らが――そして彼らと同年代のファンたちが――再びライブ演奏を体験できるのはいつになるか、という新たな話題が持ち上がっている。

パートンの他にも、ジェームズ・テイラー、エルトン・ジョン、グラハム・ナッシュ、ブライアン・ウィルソン、ウィリー・ネルソン、デヴィッド・クロスビー、ジョン・フォガティ、ロレッタ・リン、KISSのポール・スタンレーがワクチン接種組に名前を連ねている。「腕が少し痛かった」と、ナッシュはローリングストーン誌に語った。彼は2回目の注射の効果についても尋ねたそうだ。「すると医者はこう言ったよ、『そうですね、おそらく発熱して、身体中が痛くなり、体力がなくなるでしょう。腕もすごく痛くなるでしょうね』って。でも今は腕も痛くないし、熱もない。発汗もない。最高の気分だ。どういうことかはわからんが、調子は上々だ」

現在まで、こうしたアーティストたちやその仲間の間で、近日中にライブ演奏を再開すると発表した者は誰もいない(ワクチンを接種した他の人々――ジョーン・バエズ、ロビー・ロバートソン、ディッキー・ベッツ――はすでにツアーを引退している)。だが、ワクチン接種済みのアーティストの数が――1回ないし2回の予防注射を受けた同年齢のファンも含め――増えていることをふまえ、年配アーティストが若い世代のアーティストよりも一足早くツアーを再開するのではないか、という声が業界内でささやかれている。コンサート業界の情報筋は、ツアーを収入の拠りどころとしているベテランアーティストについてこう述べた。「彼らはもっとも大打撃を受けた人々ですからね」

シカゴを拠点とするMint Talent Groupは、あまたのベテランアーティストのショウをブッキングしている。そうしたアーティストの一部――メイヴィス・ステイプルスやオールマン・ブラザーズ・バンドのドラマーのジェイモー、ジャズミュージシャンのチャールス・ロイド、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマなど――もすでにワクチンを接種した。「ひとたびワクチンが出回り始めると、会話の内容も『しばらく安全第一で様子を見よう』から『アーティストやスタッフの座席の間隔をあければ安全にやれるんじゃないか?』という風に変わってきました」と、オーナー兼エージェントのパトリック・マコーリフ氏。彼いわく、大半のアーティストは現在もっぱらソーシャルディスタンスを実施した屋外コンサートのことばかり話しているそうだ。

Translated by Akiko Kato

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