宮川愛李が挑んだ再起動、SNSを離れ自分の歩幅で表現した1stフルアルバム

ー愛李さんの歌い方で、影響を受けたり尊敬している方、もしくは最近注目されている方っていらっしゃるんですか?

好きなアーティストはたくさんいるんですけど、その人達に全部を寄せたいわけではなくて。楽曲ごとに見せたい顔というのは違っているし、幅広いアーティストさんの特徴とかを掴んだりする研究はしています。例えば、今回内澤さんが手がけてくれた楽曲は、内澤さんらしさを取り入れたいというのがどうしてもあったので参考にしたり。

ーガッツリ何かに意識を寄せるというよりは、幅広くいろいろな人の歌い方を見たり、自分の中で歌ってきたものを出していくんですか?

ただ、それが一概に全部正しいというわけでもなくて。今の大きい課題としてあるのが、自分の定まった歌い方や、自分の声の付き合い方みたいなものなんです。私自身、実は自分の声にあまりいい印象を持っていなくて。自分で歌っていても、非常に歌いにくいなって感じる部分もあって。それは単純に技術の問題や、自分の声を上手く使いこなせていないのもあるんですけど、自分の声との付き合い方が分かってない証拠だと思うんです。それを改善できた時に歌える曲ってなんだろう? って考えたりしますね。あまり好きじゃない声だからこそ、この声でしか、自分にしかできない表現もきっとあるし、そういう面で変えられないものこそ、唯一無二の声だと思っているので。その声を活かして歌えるようになったら大きい武器になると思うので、日々勉強しながら探していっています



―僕は個人的に「Stampede」という曲がとても好きで。「どうしたら大人達みたいに嘘をついてもいいの?」という尖った部分もかっこいいし、弱い自分を奮い立たせる強い意志を感じさせる歌詞が印象的だと思いました。

この楽曲に関して、私はとてもすっきりしていて。作詞の面でもレコーディングの面でも、一発でいいものが録れたんですよ。今この歌詞を見てみると、衝動で書いたなって思って。今考えてもたぶん出てこないんですよ。たぶん、考え抜いてかっこいい言葉を探そうと思ってもきっと出てこなくて。歌についても、この楽曲に関わって浅い時の真っ直ぐな声を使って歌っていて。本当にあの時の勢いままで書いた曲なので、そういう疾走感みたいなものは声からも、言葉からも伝わればいいなと思っています。

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