ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードが選ぶ「歴代最高のアルバム」10作

ロブ・ハルフォード


7. ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』(1967年)


俺はいつだって満足できずにストレスを感じるギタリストで、ギターを手にしては練習するんだけど、結局は挫折してしまう。巷のギタリストたちがあんなふうに演奏できるのが不思議で仕方ないよ。ほんと、信じられない! だからジミ・ヘンドリクスはギター・マエストロだね。60年代後期以降に彼が披露したギタープレイはギタリストにとってのゲームチェンジャーだった。そして、『Axis:Bold as Love』に収録されたヘンドリクスの音楽をまとめ上げる手腕は本当に特別だ。彼が作ったレコードはすべて最高だが、一番つながりを感じるのがこのアルバムだよ。


8. デヴィッド・ボウイ『ジギー・スターダスト』(1972年)


ここでファンを一つの旅路に誘導した男に登場してもらおう。彼はジギー・スターダストだったのか? 彼はシン・ホワイト・デュークだったのか? ハンキー・ドリー? 「ヒーローズ」? サイドプロジェクトのティン・マシーン? 彼が最後に作った輝ける音楽作品(ブラックスター)? でも、ボウイがそれぞれのレコードで作り上げた心象には、彼以外の誰も触れることができない。彼は変装の達人だった。俺たちはみんなボウイの新作が出ると聞くとワクワクして待ち望んだ。そんなアルバムの中で『ジギー・スターダスト』が俺にとって一番だ。理由は、イギリスでウォルヴァーハンプトン・シヴィック・ホールでジギー・スターダスト・ツアーをこの目で観たから。そのとき、彼らはこのアルバムを最初から最後までほぼ順番に演奏したのだが、あれほどの説得力を持って驚異的なパフォーマンスするボウイの姿に、俺はとにかく驚愕した。あのとき彼はジギー・スターダストだったし、あのキャラクターで世界中を魅了したんだ。


9. クリーム『カラフル・クリーム』(原題:Disraeli Gears、1967年)


このアルバムは3人の男の驚くべきミュージシャンシップで紡がれた最高の例だ。トリオとして全員が結びつくのは本当に難しいのだけど、彼らのインタラクション、特にジンジャー(・ベイカー)とジャック(・ブルース)のリズム・セクションは非常に特別だった。このアルバムには純粋な個別意識がたくさん詰まっていた。そして、それをエリック・クラプトンのパフォーマンスで仕上げているし、彼の特別な声がロックンロールという大きな世界でクリームを非常にユニークなバンドにしている。


10. パンテラ『カウボーイズ・フロム・ヘル』(1990年)


パンテラが登場したのは90年代初頭だ。彼らはその前から存在しているのだが、『カウボーイズ・フロム・ヘル』の衝撃で一気に浮上した。音楽とロックンロールをよく知っていると気付くのだた、新たな10年間が始まるときというのは素晴らしい出来事が起きる。だから、『カウボーイズ・フロム・ヘル』をたっぷり聞かされたとき、これが新たな変化のきっかけだと確信した。パンテラの連中がプレイしていた全てのスタイルを詰め込んだ音楽が、文字通り世界を揺るがすだろうと予感したし、実際そうなった。このバンドの素晴らしさはみんなが知るところだし、特にダイムバッグ(・ダレル、ギタリスト)はこのバンドの機動力だったと思う。彼らがプレイしていたのは徹底した暴力と攻撃で、彼らがその後に出した『脳殺』(Far Beyond Drive)と『鎌首』(Great Southern Trendkill)以降の素晴らしい作品ではこの部分がさらに強まり、大きな説得力を持った。でも、俺にとってはこのレコード、つまり彼らの1stが最も強くアピールする作品だ。

From Rolling Stone US.



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Translated by Miki Nakayama

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