レッド・ツェッペリン、熱狂的ファンも称賛する「1975年の最長ライブ」を回想

バンド黄金期に見せた最後の輝き

「友だち全員に観たことを自慢したいコンサートがあるとすれば、日曜日にアールズコートで行われたレッド・ツェッペリンのコンサートがまさしくそうだ」と、音楽新聞レコード・ミラーのレビューに書かれていた。このレビューは「最高の夜の娯楽となったこのライブは、未来永劫ファンの記憶に残るだろう。ツェッペリンは観客の手を引いて、彼らの6年半の音楽の旅路に我々を誘った。ロバート・プラントは上機嫌で饒舌になり、良い思い出、辛い思い出、4人が火を囲んで座ってお茶を飲んだ思い出などを披露した。巨大なアリーナを埋め尽くしたサウンドは驚くほどクリアで正確だった。当初3時間の予定だったコンサートを彼らが30分延長した理由がこの音の良さだ」と続く。

この2カ月後、ロバート・プラントは自動車衝突事故で重傷を負い、それ以降のコンサートはすべて中止となった。1977年と1980年に再びツアーを行ったが、1975年にアールズコートで行ったコンサートはツェッペリンの黄金期が終わったことを明確に示しており、このあとの彼らがこのコンサートに匹敵する極みに上り詰めることはなかったと多くのファンが感じている。この動画ではコンサートの全編を確認できる。

ツェッペリンのコンサート情報が常に不確かな理由は、彼らがライブ・アルバムをほとんどリリースしていないことに起因する。万が一にでも、彼らに公式ブートレッグ・シリーズのようなものをリリースする気があるのなら、1975年5月25日のコンサートがその始まりに相応しいだろう。

From Rolling Stone US.

Translated by Miki Nakayama

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