BACK-ONが振り返る15年の歩み、未来へ向けたセルフカバーを語る

―洋楽カバー曲も入ってますが、これはどうしてこの2曲だったんですか。

KENJI03:自分たちが洋楽のカバーをやるんだったらどれかなと思ったときに、これだったらBACK-ONとしての面白いことができそうだなって思いついたのが、「WILD THING」と「Wannabe」だったんです。

TEEDA:リンキン・パークとかをカバーして、“ザ・ミクスチャー感”をやってもいいんですけど、やったらたぶん普通なんですよね。そうじゃなくて僕らが通ってるもの、映画『メジャーリーグ』で流れている「WILD THING」とか「Wannabe」(スパイス・ガールズ)とかを僕らなりの解釈でやったら面白いなって。

KENJI03:カバー曲に限らずなんですけど、自分の中で曲を作るにあたってのテーマとして、サウンドがロックでも、メロディはポップに落とし込みたいというのがあって。そういう意味で言うと、「WILD THING」と「Wannabe」だったら、メロディがすごくポップだしみんなが知っている中で、どう汚したら面白くできるかなっていうのはありました。とくに「WILD THING」は途中でテンポが変わったり、最初はギターじゃなくてベースのみだったりとか、やりたいことをやり放題やって結果的にすごく遊ばせてもらいました(笑)。

TEEDA:原曲にはないラップも入ってますし(笑)。でも洋楽ってわりと全部韻を踏んでるんで、すぐにラップにしやすいんですね。



―イントロもボコーダーみたいな音から始まってますよね。

KENJI03:そうです。ちょっとピストルズみたいな、ダミ声っぽい拡声器で歌ってるような感じで。なんか、テンポを速めて最初から始めると印象がすごく明るくなるなと思ったんです。でも暗黒感を出したくて(笑)。それでテンポを落として、後半からグワ~って上げて、最後はみんなで踊り狂うみたいにしたかったんです。

―オリジナル曲はカラッと明るい、暗黒感とは真逆の曲ですよね(笑)。

KENJI03:そうなんですよ。それがイメージ的にあるから、それとは違うアプローチをしたいというのが最初にありました。ブラック・サバスみたいな感じというか。

―「WILD THING」といえば大仁田厚さんの入場テーマ曲でもありますけど、それは関係なかったですか(笑)。

KENJI03:それ知ってる人います(笑)? 僕も昔、東京ドームの佐々木健介戦(1999年1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会)を観に行ったときに「おおっ! テーマ曲「WILD THING」かよ!?」って知ったんですよ。それまで「メジャーリーグ」のチャーリー・シーンのイメージが強かったのに、邪道のイメージしかなくなってしまいました。

―それが影響して曲を汚してしまった?

KENJI03:確かにそうかもしれない(笑)。

Rolling Stone Japan 編集部

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