中島みゆきが歌う救いの手 瀬尾一三と共に語る

田家:三年連続の年始ゲスト、今回は4週目です。あっという間でしたね。

瀬尾:毎年こういう年明けでいいんでしょうか(笑)。 こういう年明けだからこそ良いと皆さんに思って頂けると嬉しいですけど。世の中には明るい話題がない始まりですけど、だからといって根拠のない明るい話をしてもしょうがないですからね。

田家:でも瀬尾さんのアルバムや曲に対しての想い、みゆきさんについてのお話が回を重ねるごとに深くなっていくのが分かりますね。

瀬尾:それなら良かったです。僕のボロが出てるんじゃないかと思って(笑)。

田家:去年、瀬尾さんは『音楽と契約した男 瀬尾一三』という本を出版され、ご自身のキャリアが一冊の本に纏まりました。でも、そこに収められてないものもいっぱいおありでしょう?

瀬尾:いっぱいありますけども、あの本は僕も第三者の視点で自分を見つめ直すいい機会だったんです。あれはいわゆる芯のところで、あそこからの枝の部分が全く入ってないので。枝の部分は森のようにあるんですよ。

田家:ジャングルになっちゃいますね(笑)。でも昨年からのStay Home期間の中で、改めて色々なことを考え直す機会にもなりました?

瀬尾:そうですね。初めのうちは仕事もいつも通りにできないし、みゆきさんのツアーも完走もできなかったし、悔しさやこれからへの不安がいっぱいあったんです。でも、途中からこれはもう考えようと、人間が叡智を持ち合って新しい次の世界を作っていく時期なんだ、その機会をもらったんだと色々なことを考えていて面白かったです。

Rolling Stone Japan 編集部

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