ロス・ビッチョスが持つクンビアとロックのフレンドリーな関係 鳥居真道が考察

クンビアはコロンビアを代表する音楽です。2拍子で演奏されます。Voxがクンビアを紹介している動画「Why Shakira loves this African beat」によれば、「カッカカカッカカ」というパターンと裏拍に鳴らされる「ウンカッウンカッ」というパターンが組み合わさったものがクンビアの基本的なリズムとのことです。果たしてオノマトペで伝わるのかという話ではありますが……。



念のため簡単なリズム譜で補足しておきます。上が「カッカカ」、下が「ウンカッ」です。

|X.XXX.XX|
|..X...X.|

コロンビア産のオーセンティックなクンビアは、『Cumbia Cumbia』というコンピで聴くことができます。『Buena Vista Social Club』でおなじみのレーベルWord Circuitからリリースされた盤です。これに収められた曲を聴けば、上記のパターンがぱっと見つけられるはずです。



クンビアのリズムはどのような感覚を私たちにもたらすのでしょうか。例えば、クラーベをベースにしたキューバの音楽やフェラ・クティのアフロ・ビートは、シンコペーションを多用し、着地点を持たないまま、横滑り的、あるいはドミノ倒し的にリズムを躍動させているような印象を受けます。それに比べると、クンビアは拍の感覚がはっきりと示されていてわかりやすい。というかノリやすい。のしのしと歩行している感じと言ったら良いでしょうか。それに加えて、ハンバーグの種など粘り気のあるものを捏ねているような感覚もあります。ねっとりと楕円を描くような躍動感をクンビアに感じます。

Rolling Stone Japan 編集部

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